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オルタと、いわゆるそーゆー関係になってから、暫く。
立香とオルタは、2日と空けずに睦まじく互いの部屋で夜を過ごしていた。次の日に種火集め程度しか予定のない日は、朝まで繋がっている……というのもザラだった。
まぁだから、3週間なにもしない期間があって、お互い目も合わせられないほど忙しい日が続いたとなれば、そりゃ男なので溜まるもんが溜まる訳で。
何もなしなくていい休みは一体いつなのか、とカレンダーをチェックしながら欲求不満の身体を持てす日々が続いた。
「先輩、今日はお疲れさまでした。明日から2日間は久々の休みなのでどうぞゆっくりおやすみ下さいね」
マイルームの前で会話を交わすマシュの顔も心なしか、いや、かなり疲労の色を見せていた。
きっと、自室に戻ったら死んだように眠ることだろう。
かくいう立香も、今までにない位に疲れていた。1日の楽しみである、ブーディカとエミヤの作るご飯の時間もろくにとれず、ましてやおやつなんてもっての他……という状況だった。
睡眠の時間だって、食事の時間よりかは確保(正しくは死守だが)できたものの、いつもの睡眠時間に比べたら短かった。
「部屋戻ったらシャワー浴びて…歯磨いて……寝よう…」と、うつらうつらしながら壁に埋め込まれているセンサーを翳 し、マイルームへの扉をあける。
とにかく眠たかった。もう今すぐベッドにダイブしたい程に。
だからか、マイルームからニュッと伸びた褐色の腕に、素早く反応することができなかった。
「…っえ?」
「やっ、だ…だめっ、まだ挿入 いんな……っ!! 」
誰もいるはずのない部屋から伸びた手の主は、オルタだった。
立香をかき抱くと、そのまま1つ大きな深呼吸をして立香の匂いを吸い込む。ぐわっと立香を抱え込み、そのままベッドへと投げる。あれよあれよと性急に事は進み、気付いたときにはオルタの熱い切っ先が、立香に宛がわれていた。まったく慣らされていないわけではないが、今のままではいつもより後ろはキツいはず。
「待ってってば…! こ…の、ままじゃオルタ…もよく、なれない……っ!」
だが無情にも立香の声はオルタには届かず、ずぶり、と先端の太いところが中に入りこんでくる。
太い部分が入ってしまえば、あとはずぶずぶと飲み込んでいく。「や、やぁ…っ」なんて喘いだところで、性欲の溜まりまくっているオルタが止まってくれる訳がなく。
久しぶりに感じる、大好きな人の狂おしいほどの熱。オルタの全てが収まりきった頃には、立香はすっかり蕩けた表情を浮かべていた。
無意識に腹の奥底が疼き、きゅんきゅんと締め付けることをやめられない。中で、オルタの質量がぐんっと増すのがわかる。
「あ……っつい……」
「…動くぞ」
「へっ……えぁ?!」
久しく喋ったと思った直後にくる、大きな衝撃。
腰と尻のぶつかった、ぱんっという音がやけにマイルームに響いた気がした。
ずる、と半分ほど引き抜かれたと思うと、そこから勢いよく突き立てられる。身体の柔らかい立香は、いわゆるちんぐり返しという体位を現在とらされている為、嫌でも1番目に入れたくない場所が見えてしまう。
両手をオルタに押さえつけられているので、顔を覆うこともできない、もやは母音しか出すことのない口も、塞ぐことができない。
「あ~~っ……、あっあっ! あ、あんっ…!」
若干乱れている息遣いと、情けない自分の喘ぎ声、見事なコントラストに、もう立香は反応するまでの元気はない。3週間も溜め込んで、自分を慰めている時間もなくて。唐突にこんな快楽漬けにされて、気持ちいい事が好きだと自覚している自分が、耐えられるわけがなくて。
「やぁぁ、ひっ…イッちゃ、イッ…~~っ」
言葉すら紡ぐことが出来なくなっしまう頃には、もう何回射精したか分からない状態だった。
依然として自分の中で蠢くあつい熱。段々と腰を穿つ動きが早くなり、限界が近いことを立香に知らせた。
「やっあっあん…っ、イッたばっ、か…ぁ、なのにぃ…! は、や…ぁっ!!」
ちんぐり返しで上から容赦なく突かれていた立香だったが、気づかぬうちに体位は変わっており、屈曲位で1番奥をごんごんと穿たれていた。
世にいう“種付けプレス”というやつである。
「…っは、く…」
「~~~~……っ!!」
自分より2回りほど大きな身体のオルタに思い切り押さえ込まれる。
ぐんっと中のものが一気に質量を増したかと思った途端、なかでドンッと弾けるようにしてとんでもなく熱い液体が注ぎ込まれた。思わず、自分を押さえ込む大きな身体に、両足両手できつく抱きついた(だいしゅきホールドというやつである)。
びゅーっと音がするほどに大量のそれを出した楔は、立香の最奥で最後まで出しきった後、これでもかと更に奥壁に擦り付け、中からいなくなった。
「も~~~~濃かった~……癖になったらどうしよう…」
後日、オルタと立香の間には、「お互い溜めすぎない!」という約束事ができた。
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