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第18話
「あ"」
今度は身体の真ん中が熱くなる。嘘、だろ。こんなことってーー。
「あ、勃ってきた」
むくりと首を持ち上げるそれを信じられない気持ちで見下ろす。伏黒佐波人は俺のものに手を這わせると、指を使って裏筋を撫でてきた。最近していなかったせいか、刺激が強いと感じる。後孔を指で遊ばれ、前を器用に責め立てられ。俺の体は欲に忠実に従い始める。
「フル勃起じゃんねえ」
「準備万端じゃん」と笑うと俺のものから手を離した。その手を自身のものに添えると、俺の開きかけた蕾に押し込んできた。でも、もちろん、すんなり入るなんてことはないから。入口あたりで彼の穂先が留まっている。
「あー、やっぱ処女マンせっま」
彼が諦めてくれる。と、俺はそんなお花畑な脳みそしか持ってなくて。
「ぐ……あ」
肩を抱かれて、俺の身体の奥深くに身体を埋める伏黒佐波人を感じた時には愕然とした。無理やり、閉まったドアをこじ開けてくるような。そんな動き。切れた。入口のところ絶対、切れてる。
「あったけ」
満足そうに呟くと、がくがくと俺の身体を揺さぶってくる。俺は必死に抵抗した。これは、だめな行為だ。玲子の顔が頭に浮かんだ。倫理に反している。
「っぐ」
内蔵を引き出されているかのようだった。腹の内側を擦られる度に身体が勝手に跳ね上がる。伏黒佐波人はそんな俺を愉快そうに見下ろしていた。
「きっつ」
微かに呟くと、伏黒佐波人の動きが緩やかになった。ああ、もう終わるんだ。と俺は勘違いをしてしまう。安堵のため息をついて横に目を背けた。
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