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オモチャ③

 僕の手の上から力を込められ、スパイラル状にうねったそのオモチャが締め付ける。  遼河くんが優しく上下に手を動かすと、さらに強い刺激が僕を襲った。  すると体が大きく仰け反り、再び声が出そうになった。   だけど今度はキスで唇を塞がれたから、その声は音にはならず、消えた。  ゆっくり手を動かされる度、甘い快感に脳を焼かれ、融かされていく。  素手とも、女の子の中ともまるで異なる感覚。  ローションを先に垂らされていたため、痛みや違和感は特に感じなかった。 「りょ……がくん……!気持ち……い……!」    震える声でそう言うと、彼はクスリと笑った。 「アハハ。それ、そんなに良いの?  ちょっと、妬けちゃうなぁ……」  グッと強く、握らされて。  さらに激しく上下に何度もしごかれると、僕はあっさり達しそうになった。  だけど彼は意地の悪い笑みを浮かべたかと思うと、僕の首元に軽く噛み付いた。  それに驚き、振り返ると。  ……彼は荒々しく僕に口付け、下半身に熱くかたいモノを押し当ててきた。 「まだ、逝かせない。  一回だけなんだから、もっと楽しめよ」  もう一方の彼の手が、僕のお尻の方に伸びてきた。  それにまたびっくりして慌てて後孔を隠そうとしたら、今度は前を激しくしごかれた。    ハァハァと、乱れる呼吸。  そんな僕を嘲笑うみたいに彼の指先は、今度はやすやすと後孔に触れ、いつもみたいにゆっくりほぐしていった。  雄と雌、両方の快感を無理矢理同時に与えられ、狂わされていく。  理性を少しずつ剥ぎ取られ、恥ずかしいと思う気持ちすら彼に奪われていった。

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