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<3> *エロサンプル
「ハク、もう寝るぞー」
右足のふくらはぎにぐるぐる巻きでしがみついている白蛇に、そう話しかける。こうして見てると太いうどんみたいだなと思う。先輩が言うには、白蛇に「うどん」と名付けるのは、結構あるあるらしい。
「ふふ」
素直に言うことを聞いて、あっという間にベッドの上でとぐろを巻いた。俊敏なその動きがなんだかおかしくて笑う。
小さなオレンジの明かりだけつけて布団に潜り込むと、いつものように、にょろにょろとうねってお腹の上に乗っかってきた。つるつるしてて可愛い頭を、人差し指で撫でる。
蛇は変温動物で、人間のように体温を一定の温度に保つことができない。外気に左右されるので、冬でも夏でも、どの部屋も二十八度になるように設定している。
「おやすみ……」
いつもそのまま俺に撫でられながら一緒に寝るのだが、今日は……するするとパジャマのボタンの隙間から、中に入ってきた。
「あっ……」
上半身を、素肌を意図的に撫でられる。ウエストのゴムを押しのけて下にも入ってこようとする。いつからかそれが二人の合図のようになっていて、人外の生物と交わる快感を覚えている身体は、俺の意思を無視してゾクリと粟立つ。認めたくはなかったが、もう期待に震えてしまう自分を隠しきれなかった。
「あ、ハク……」
首元から、ぴょこんと純白の顔が出てくる。くいくい、とそのまま唇に鼻先を押し付けられて、口を開いて迎え入れた。
「ん、ん……」
もう無理に奥まで入ってこないと知ってるから、簡単に侵入を許す。つい一ヶ月前まで、そこはただ喋って食べるだけの場所だったのに、上顎、歯の裏を撫でられると、条件反射のように体温が上がってくる。
「ふっ……ん、む……」
自分から舌を絡ませると、ハクも俺の舌にぐりぐりと顔を擦りつけてくる。頭に直接響く水音を聞いてると、下腹が重くなってむずむずしてきた。
「ふ、っ……」
見なくても、自分の指先が震えているのがわかる。口の中を犯されながら、布団を捲ってそろそろと下着をズボンごとずり下ろす。まだ勢いよく下を脱げるほど、ためらいを捨てきれていない。それは、人の道を背くようなことをしている自覚があるから……。
「は……っ」
ハクと触れ合って勃起してしまうのはこれが初めてじゃないのに、いつまで経っても慣れない。おそるおそるむき出しになった自分のものに触れると、とろりと先端から粘液がこぼれた。
「ぁ、はあっ……んっ……」
それを塗り込めるようにして全体を扱くと、今まで躊躇っていたのが嘘のように手の動きが止まらなくなった。こうして大好きな相手と舌を絡めているだけで気持ちいい。それは人間と同じだ。
「はあっ、ふっ……ん、ん……っ」
頭で口を犯したまま、ハクの尻尾が俺の手に絡まってきた。指の隙間から侵入して、俺のものに直接触ろうとしてくる。
「ぁ、は、ぁん……っ」
何度身体を繋げても、ハクを汚してしまっているような罪悪感でいっぱいになるけど、それも快感を高める材料の一つにしかならなかった。最低な自分が嫌なのに、感じる。口の中からも、下からもくちくちという水音が響いた。
「ぅ、はあ……ああっ」
もう、出る……と思った瞬間、口内をまさぐっていた頭が、勢いよくずるりと抜けてしまった。
「ぁ……っ」
連動するように俺の手も止まる。あと……もうちょっと、で……イけそうだったのに。喪失感が全身を襲って、そう考えてしまった自分が恥ずかしくてたまらなくなった。
俺の唾液まみれになったハクは、苦しそうに震えている俺のモノの前まで来て、先っぽをつつくように舐めてくる。
「んっ……ふ、くすぐ、った……っ」
その戯れみたいな刺激に油断していると、一瞬、ずっ、と先端の穴に舌が入ってきた。
「っ……!?」
そんなところに何かが入るなんて想像もしていなかった身体は、反射的に大きく跳ねる。
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あらすじ画面もご参照ください。
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