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不機嫌な彼。
――葛城さんが可愛いから、ついついちょっかいを出して悪戯をしてしまった。そうしたらまた怒られた。ついでにつまらないことで嫉妬して、彼を怒らしたら「みっともないぞ!」と逆に言われてしまった。それに別れ際に、女々しい言葉まで言ってしまった。
きっと、嫌な奴って思われたかもしれない――。
そう思われたなら仕方ないけど、俺は葛城さんが他の男と仲良くしたりしてるのを黙って見てる程容量が良いわけでもないし不器用な方だ。だから嫉妬だって当然する。
きっと葛城さんにとって嫉妬は、みっともないことなんだろうな。俺より考えが大人で、その上しっかりしてて。これじゃ、いつまでたっても彼と釣り合わないよな。まるで俺だけ子供みたいだ――。
恋愛するのって、こんなに難しいことだったっけ――?
彼と会うまではこんな思いや、考えなんて一度もなかった気がする。自分が知った限り、もっと気楽なものだったような気がする。なのに俺は、彼と出会ってそれに気づかされてしまった。
「ああ、ダメだな。恋愛って難しいや……」
俺は彼にに振り向いて欲しくて、必死になっている。そんな姿を彼はどう思うのか――。
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