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プロローグ
「――――……|葵《あおい》……?」
帰り道、家まであと少しという、歩道沿いの桜の樹。その下にあるベンチ。
人が座ってる事に気付いて、何気なく視線を向けて。
桜の樹を見上げている存在が、信じられなくて。
オレは、立ち止まった。
「――――……あ」
ふとオレに気付いて、こちらを向いて、立ち上がる。
「久しぶり、|大和《やまと》」
嬉しそうに笑うのは――――……間違うはずがない。
|吉野 葵《よしの あおい》だ。
声を掛けられても、笑顔を目に映しても、信じられなくて、少しの間見つめ合ったまま動けずにいると。
風が吹いて、桜の花びらが、散って、舞った。
――――……綺麗な、光景を、ただ見つめる。
◇ ◇ ◇ ◇
お読み頂いてありがとうございます♡
エブリさんかアルファさんだととても綺麗な桜の画像をちょこちょこ入れてますので、
よろしければ、そちらでも見て頂けたら♡
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