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ところてん、はじめました 5

あー……生はやっぱ違う。 ゲイビ見てオナってたのなんかゴミに感じるこの感覚。 優斗さんの舌が咥内を這うだけでぞくぞくと背筋に快感が走る。 頬にあてられた指がそっと輪郭をたどるようになぞってくるだけでもっと触ってよって言いたくなる。 キスしてる最中だから言えない。 だから代りに優斗さんの首に手まわして身体密着させて、舌絡めあわせて、互いの咥内を行き来して。 擦れ合う舌とか、脳内に響く唾液の音とか、欲求不満な俺には一気に熱が高まる。 頭の中が熱くて溶けそうで、ひたすら絡めあうだけのキスをもっともっとしたくなる。 「ん、……ふ、ぁ」 ゆっくり優斗さんの唇が離れていって、ゆっくり目を開けたら唾液の糸がひいてんのが見えた。 「なんだか……今日は激しいね、捺くん」 すっかり欲に濡れた眼差しが俺を見つめて、色っぽく笑う。 「……んー……俺、優斗さんのキス……好きだし」 ゲイビ見てヤリたくてたまんねーの!なんてこと言えないから、嘘じゃないもうひとつの本音言った。 いろんな子とキスしてきたけど、相性いいのかな? 優斗さんとするキスってめちゃくちゃ気持ちよくってしてもしてもしたりない。 「……」 優斗さんはどうしたのか一瞬固まって俺の肩に頭を乗せてきた。 「優斗さん?」 まさかキスで疲れた?! 俺的にはこれからが本番なのに!?? 焦ったけど、俺の腰に手が回って抱きしめらた。 「……やばいな」 ……俺じゃない。 優斗さんがぼそっと呟いた。 なにがヤバ―――って不思議に思った瞬間優斗さんの顔が少し動いて耳に吐息が吹きかかる。 そしてそのまま耳朶を甘噛みされて、囁かれた。 「捺くん、ベッド行く? もう寝ようか?」 いつもより低い声は妙に甘くて、心臓が跳ねし腰に響く。 寝ようかっていう言葉がそのままの意味じゃないってことは声でわかった。 行く行く!もう早くイキたい! なんて親父ギャグは当然心の中にしまって、俺は黙って頷いた。 *** 「っん」 寝室に行って、もつれこむようにしてベッドへ優斗さんに抱きしめられた状態で倒れ込んで、キスして。 欲求不満な身体はもっともっとって俺に訴えかけてて、がっつくように優斗さんの背に手をまわして深いキスをねだる。 ぬるりと絡みあう舌同士。水音をたてながらこすりあわせるだけでも気持ちいい。 でもやっぱりもっと、って足りなくなる。 脚をもぞもぞとしながらシャツの裾から手を差し込んで素肌に触れてくる優斗さんの手に身体を震わせながら、終わらせたくないけどちょっと中断と優斗さんの咥内に差し込んでいた舌を引き抜いて優斗さんを見つめた。 「優斗さん」 すっげー自分の声が甘ったるくなってる自覚はある。 「なに?」 そう訊く優斗さんの声も甘くて、ねだるように俺は口を開いて、 「あの……」 「うん?」 「……服、早く脱ぎたい……です」 一瞬迷って、言った。 本当は『後触ってほしい』って言いかけたけど、いきなりすぎだろ!ってさすがに思ったからやめた。 優斗さんは一瞬きょとんとしてすぐに目を細めると俺の服を脱がせてくる。 もちろん抵抗するはずもなく脱がせやすいようにしながら―――俺の息子が飛び出したときには勢い良すぎてちょっと恥ずかしかったけど―――俺も優斗さんの服に手をかけた。 お互い裸になって、完勃ちした俺のとじょじょに硬度を増してきてる優斗さんのが擦れ合うように密着して抱き合って、またキス。 優斗さんの指が胸の突起に触れてこねまわしてくる。 今日はなんか一々どこもかしこもいつも以上に敏感になってるみてーで下半身に響く。 さんざんオナってたのに! でも、オナってたから、前はいいから―――自分じゃできなかった後に触ってほしくって、燻った熱が全身にまわって疼いてしかたない。 唇から首筋、鎖骨、と段々降りてくる優斗さんの唇。 「っ……は、ぁ」 指で触れてたところに舌が這って、優斗さんの手が俺の息子に触れてくる。 ダラダラと先走りをあふれさせていた息子がぎゅうっと擦りあげられ、びくびくと腰が震えて、そして。 「ンッ、ちょ、待って」 ストップかけてた。 俺の真っ平らな面白くもない胸に吸い付いていた優斗さんが上目に俺を見る。 「どうかした?」 「……っ、あ、あの」 ど、ど、どうしよう! いま気づいた! 優斗さんに息子触られて、いま気づいたんだけど。 ……多分オナりすぎて、ちょっとだけちんこひりひりするかもしれない。 「捺くん?」 いや、別に痛いわけじゃないけどさ。 今日最後にオナったときに、ちっきしょー!って感じで結構ゴシゴシ扱いたんだよな。 つーか、ま、あほみたいに慰めすぎたっていうのもあるけど。 でもやっぱあほすぎて、優斗さんに言えない。 「どうかした? 気持ちよくなかった?」 固まる俺に、優斗さんが心配そうに聞いてくる。 俺は首を激しく横に振りながら迷いに迷った末、優斗さんに抱きついた。 首筋に顔をうめて、むっちゃくちゃ恥ずかしいけど恥ずかしいけど! 「……捺くん?」 「優斗さん……。あ、の……」 ドン引きされたらどうしよー! なかなか勇気がでないけど、俺だって男だ! 俺だって経験値だけは高いんだ! 気合入れて、さらにぎゅーっと優斗さんに抱きつく腕に力を込めて、そっと囁いた。 「……あの、後……触ってほしい……かも……」 「うしろ……」 「……優斗さんの、早く挿れてほしい……」 なんて―――……って、ぼそぼそ言えば、優斗さんの身体が強張った。 そんで腹に当たってた優斗さんのモノが一層硬くなった、気がする。 けど、優斗さんの手が俺の手を掴んで。 抱きあってたのに、優斗さんは俺から離れていった。

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