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呼吸困難
佐々木「お疲れ様です」
森田「佐々木先生来るの早くない?」
佐々木「色々心配な子が多くて」
加藤「今日の当直は外れだよ笑」
佐々木「加藤先生代わってくれる?」
加藤「遠慮しておく笑。」
森田「誰の話から聞きたい?」
佐々木「んー笑。元ですかね」
森田「元はね、吐いてる」
佐々木「あー…早いですね」
森田「薬強くしたから仕方ないけど、熱も出てるんだよね」
加藤「しばらく点滴外せなそうですね」
森田「外せないね」
佐々木「そういう感じなんですね」
看護師「先生達お話中すみません、勇人君なんですけど、水分摂るのに身体動かしたら呼吸が乱れて戻せなくなってしまってみにきていただきたいです」
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集中治療室へ入ると起き上がり数名の看護師に囲まれて荒い呼吸を繰り返す勇人がいた。
勇人「はぁはぁはぁはぁはぁ」
森田「むせてはいないんだよね?」
看護師「むせてないです」
森田先生が勇人の口に指を3本挿入し背中を撫で、その間に刺激を弱くするために機械を調整した
勇人「はぁはぁぁぁ…はぁ…はぁ…ぃや@#/&…泣」
森田「嫌じゃないの」
勇人の涙やよだれを加藤先生が拭いていると、助けを求めるように、白衣のポケットをギュッと掴み引っ張り始めた
加藤「この方法が1番呼吸を安定させるのに早いからちょっとの間我慢だよ」
勇人「はぁ…はぁ…はぁはぁはぁ…」
森田「刺激弱めたから少し楽でしょ?」
勇人「はぁ…はぁ…はぁ」
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森田「落ち着いたね、横になる?」
勇人「……お茶…飲む」
森田「そうだね、飲もうか」
よほど喉が渇いていたのかゴクゴクと飲み干していた。
森田「割と今日頑張ってたけど、電気どうする?一応予定通りの強さまでは上げてあるよ」
佐々木「そうですね…」
勇人「今の強さがいい泣」
加藤「今ね、練習レベルの刺激だからこれだと治療3日で終わらないよ」
佐々木「これぐらいですかね?」
森田「あぁ、いいとこじゃない?」
佐々木「勇人、頑張ったから夕飯終わる頃まで今の弱いままにしておくんだけど、また少しだけ強くさせてね?」
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