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心細さ

【佐々木サイド】 溜まってしまった仕事を片付けるには当直の時が1番。 というか当直の時くらいしか出来ない 今日も日付が変わるまでナースステーションで仕事だな ナースステーションなら勇人の部屋のモニターも心電図の波形も監視出来るしね 「佐々木先生」 名前を呼ぶ声が聞こえ、後ろを振り返ると元がいた 元「先生、入っていい?」  佐々木「いいけどもうすぐ消灯だよ」 元「うん分かってる」 佐々木「どうした?ここ座りな」 イスを持って来て、元を隣に座らせた 元「吐き気止め効くまでここいていい?」 佐々木「いいよ、寒くない?これ使う?」 元「これ先生の?」 佐々木「森田先生の膝掛け、あの人ガリガリだから寒がりなんだよね」 元「へー」 佐々木「先生仕事してていい?」 元「いいよ」 ・ ・ ・ イスに体育座りをして顔を下に向き始めた 佐々木「気持ち悪いの?」 元「うん」 佐々木「先生送って行くからベッド戻ろう」 元「いい…ここいる」 佐々木「吐き気止めもう少し強いの使おうか」 見た目も性格もヤンチャな子なんだけど、メンタルはあまり強い子ではないし担当の子達の中では比較的甘えん坊な方だから、身体やメンタルが落ち込むとこうやって俺から離れようとしないんだよね    元「やっぱり森田先生の膝掛け借りよう」 佐々木「うん、寒いの?熱も上がってくるんじゃない?」 元の首筋を触るとすでに熱が出ていそうなほど身体が熱くなっていた。 元「上がるかも。 なんか前の治療よりキツイ感じする。」 佐々木「薬はたしかに違うよ」 元「やっぱり……余計具合悪くなってきた…」 佐々木「ホント敏感だな苦笑」 元「先生、もうダメかも。最後に外出だけはさせてね」 佐々木「はいはい、命に関わる病気じゃないから安心して」

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