503 / 536
楽になりたい③
【森田サイド】
(どう説得するかなー……まぁ…嫌がってもローター挿れるけど……)
勇人の部屋に向かっていると6号室がまた騒がしくしている声が聞こえてきた
(またか……注意しなきゃな)
ソラ『えー!!どうしよう!!』
森田「…………」
(まさかな……)
森田「!!!」
ソラがあたふたしてるのが見え、ブワッと鳥肌が立ち駆け寄った
森田「ソラ!!」
嫌な予感は的中してしまい、ヨダレを流して呼吸が浅くなっている勇人が倒れていた
(うわっ……)
・
・
・
森田「勇人!」
足の下に布団を入れて高くし、ペシペシ肩を叩いた
勇人「うぅ……」
(なんでショックになってるんだよ)
森田「!!?」
(は?促進剤10倍なってるじゃん??)
ピピッ
機械を停止させていると騒ぎを聞きつけた看護師が救急カートを持って集まってきた
森田「ライン取って」
看護師「はい」
佐々木「代わるよ」
看護師「あっ…はい」
加藤「竹内先生、酸素投与」
竹内「はい」
加藤「ソラおいで。びっくりしちゃったね」
ソラ「柵におでこぶつけてたよ」
加藤「まぁ、大丈夫大丈夫」
ソラかなり動揺してたけど、さすがにソラをフォローする余裕はなかったから……加藤先生がソラを連れ出してくれて助かる……
森田「ベッドのまま部屋移動しよう。
点滴全開にして」
看護師「はい」
ガタン!!
ベッドのストッパーを外しベッドを集中治療室へ移動させた
・
・
・
佐々木「10倍ですか?」
森田「そう……」
(完全に中毒症状……なんで10倍…)
勇人「せんせ……ぐすん………泣」
佐々木「勇人分かる?」
勇人「ぐすん……っ…オエッ……」
森田「吐いていいよ」
勇人「オエッ…オエッ…泣」
竹内「辛いね……(背中なでなで)」
勇人「せんせ……ごめんなさい…グスン……ぼく…やっちゃった…泣」
森田「……点滴触った?」
勇人「触っちゃった泣」
森田「何やっ!!……」
勇人「怖かった……グスン…苦しかった……泣」
先生一同「…………」
勇人「森田先生来てくれてありがとう……グスン……」
森田「………おバカ…(これは怒れない)」
勇人「森田先生は命の恩人…グスン……命の母……泣」
竹内「それ…サプリメントだね」
森田「……身をもって怖い思いしたんだからもうやらないでね」
勇人「はい……泣」
森田「中毒症状治るまでこの部屋ね」
勇人「はい……泣」
ともだちにシェアしよう!