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第1話
17歳といえば華の高校生で、青春を謳歌している人が多いだろう。
同級生、先輩後輩など歳の近い男女での恋愛が一般的であろう。
しかし自分が好きになってしまったのは17つも歳の離れている35歳の男性だ。
まだ歳が近かったら同性でも恋愛が成立したかもしれない。
そして、生徒と教師というオプションがなければ。
「先生、準備手伝おうか?」
俺が今、先生に接せるのは『親しみやすい生徒』としてだけだ。
馴れ馴れしいと思われているかもしれない。
けどそれでいいんだ。
先生が俺のを覚えて名前を呼んでくれればそれだけでいいんだ、今は。
嫌われたくないから、ほどほどに距離を保ちながら。
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