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家を出てから 第三話
居酒屋は準備中だったため開いていた
中に入って店長がいないか確認する
事務室に入ったが、誰もいなかった
ふと、視線を感じた
ん?不思議に思い、振り返ると、店長が居た
「あっ、店長」
「申し訳ございませんでした」頭を下げてと謝った
店長はだいぶ、顔色が悪そうだった
何も言わず、僕を無視して通り過ぎ、近くにあった椅子に座った
「ねぇ、君舐めてるの?」
「舐めてません!」
「でもさ、連絡してこなかったじゃん?しかもさ、一週間全てにバイト入ってたじゃん?」
「なんで、来なかったはあえて聞かないけどさぁ~」
「前もって、連絡してくれたっていいじゃん?」
「はい」
「いやね、君さ、まぁあ、オメガなりに働いてくれたよ」
「ま、でも、仕方ないよね」
「君はクビだ、今までよく働いてくれた」
と立ち上がって頭を下げている僕の背中ににトントンと叩かれた
「じゃあ、今まで、働いてくれてた1ヶ月の給料は翌日渡すから」と言い、部屋を出ていってしまった
ぼ、僕はどうしたらいいんだよ
今日で2個バイト失った
多分、次のバイト先に行っても、クビと言われるだろう
いや、確定してる
そして、ガッカリしながら、事務室を出た
よし!もうなんか吹っ切れた!
次のバイト先に行こ!
ゆきはバイト先に向かった
そして、また同じ感じでクビにされました
ど、どうしよう
学費も払えない
食費も、家賃も
あぁ~
と、とりあえず、見つけよう!バイト先!
今日は疲れた、早く家に帰ろ
家に着き、ため息をつく
これからどうしよう
頼れる人、、、、
れ、うんうんと首を振った
頼っていいわけがないだろ
もう、キッパリ、忘れるんだ!
と頭をポカポカ叩く
朝から何も食べてないせいか、お腹が鳴った
冷蔵庫を見て、何か食べれるものはないか探す
ん~、一週間いなかったから、賞味期限切れのものが多いなぁ~
とりあえず、スーパーで安売りしてたお米を炊く
それだけでおかずじゃないかぁ~とルンルン気分でも、白米だけじゃなんか物足りないからまた冷蔵庫を見る
卵あるし、卵かけご飯でもしようかなと、卵を取り出す
そしたら、ちょうど、早炊にしたので炊けた
百均で買った、茶碗にご飯を盛り付け、卵と、醤油をかける
ん~美味しそう
テーブルを買えるお金がないので引越しの時に使ったダンボールの上に置いて食べる
ん~うんまぁ~
と食べてたら、自然と涙が出てきた
「ん?なんで泣いてるの?僕」
「なんか泣くことあった?」と目を擦りながら言う
ゆきはそう言ったが、わかっていた
昨日まで、玲央さんと2人で食べていたこと
1人で食べるご飯は寂しいくて苦しいということ
色んな所で心無い言葉をかけられ、玲央さんを恋しく思ってしまったこと
自分が情けないこと
それら感情が混ざって泣いてしまった
「きっと僕疲れてるんだよ」と自分に言い聞かせるが、涙が止まらない
ずっと、寂しいって感情を殺しながら生きてきた
玲央さんに会う前、一人暮らしっていうのもあってずっと寂しかった
けれど、玲央さんに出会って、僕はとっても幸せだった
その幸せを知ってしまったから、、、
でも、もうその幸せを味わうことが出来ない
自分から逃げた
それで、もう一度愛して欲しいなんて都合良すぎる
だから、玲央さんが一緒に食べる。目の前にいることを想像する
それが、僕の最大の幸せだ
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