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守る

そうか…。と言ってくれたものの手を離そうとしない 離すどころかどんどん力が強くなっている気が… ギューッと押し付けられて窒息死する!無理!と思い、一条様の背中に手を置いてトントンと叩き「ギブ!」と押し付けられた状態で言うと離してくれた 「プハァ…ゼェゼェ…」100メートル以上走ったぐらいに疲れた… 死ぬところだった…。 加減を考えない一条様…ムスッ! 「一条様!ゼェゼェ…死ぬところだったんですからね!もう!」 「あぁ、すまない」 「ほんとにわかってますか!?」 「わかってる、ごめんな…」 ムスッ…。まだ怒ってるけど、今回だけは許してやるよ…ムッ!と口を尖らせた 僕の顔を見た一条様は「ごめんな…何かお詫びに…」 お詫び!お詫び!と浮かんだのがプリンだった 「じゃあ!プリン!プリンをお詫びにください!」と言うと翼くんが「ゆずたんはどんだけプリンが好きなの…」 「えへへっ~プリンが1番好きなの!」と翼くんに言う すると上から「ゆず…たん?」と不思議に思う声が聞こえてきたが、無視した 「ということで!プリンをお願いします!」と言うとまだ、一条様はゆずたんに困惑しているのか「あ、あぁ」と反応が薄かった それから沈黙が続き、気まずい雰囲気になり「じゃあ、僕達は帰ろう!」と2人に声をかけ、ドアへ向かっていこうとした時に、腕を掴まれた ん?と不思議に思いクルッと振り返る 「ゆず、これだけは忘れないでくれ…ゆずは俺の運命の番だと思うし、ずっとゆずの味方だ」と優しく微笑み、続けて「だから、必ず好きにしてみせる。さっき言ったように魅力を伝えるように努力するよ」と言い手を離された 返す返事がなくてペコッと頭を下げてドアに向かった ドアの目の前にたちギュッとドアノブを握り開き、部屋を出ると、2人が待っていてくてれた 「ごめんなさい、遅くなってしまって…」と言うと翼くんが「いいよ!いいよ!それより、一条様の愛めっちゃ強いね!」 「…そう…?」 「うんうん!柊斗さん(アルファさん)を一瞬でアルファってわかったのもさすがだし!」 「一条様、話す時も柊斗(アルファさん)のことめっちゃ睨んでたんだよ!」 見えなかった…。見たかったわけでもないけれど… 「というか!さっき何話してたのさ!ゆずたんと一条様は!?」 えっ…何話したけ? ええっと、「守るぜ!とか、味方だぜ!好きにしてみせるぜ!的なこと?」 「えぇ~いいなっ~」と翼くんが言ったら今まで黙っていたアルファさんが声を出した 「いいなってどういうことだ?」 「えっ…?」 「これはお仕置が必要だな」 お、お仕置…。ヤバそう… 僕だったらちびっちゃうかも…。 なんて考えていたら「ゆずくん、今日は僕の部屋にお泊まりするから」と翼くんを抱っこしながら言う 「は、はい!」 「じゃあ、またね!」と言うと抱っこされていた翼くんが「待ってぇ!ゆずたーん!死んじゃうぅぅぅぅ!」と叫びながら行ってしまった

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