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プロローグ
およそ、約300年前・・・
この星に、隕石が衝突し人類は半数以上が死滅した。
そこから、人類はさらなる進化を遂げた。
男と女の性別の他に、α、β、Ωの三種類のバースが誕生した。
この進化により、人類は種の保存がしやすくなった。
βは、従来よりいる種に近く
男、女の二種類。繁殖能力も従来通り。ただ、βから誕生する子供のバースはβ、Ωとなり稀にαが誕生する。
このαは、進化していった中で優れた遺伝子を持つバースとなる。
この時代のエリートと呼ばれる者達は、αバースが多く。
ここより200年程α至上主義の世の中へと移り変わっていく。
その中で、Ωバースはその特性から、迫害対象とされてきた。
Ωバースの者は、男でも子宮を持ち繁殖が可能となる。
また、Ωの持つフェロモンが濃くなる時期、周囲にいるαやβまでもを狂わせる程の欲情を誘発させる事があり、その時期を『発情期』と呼ぶ。その周期は個人差があるが、大体30日〜45日周期が一般的ではある。その周期内で、年間1日〜3日位の時期をヒートと呼び、着床率100%でαの子を妊娠できる期間がある。
そして、αとΩは発情期の最中、性行為中αがΩの首筋を噛む事で、肉体的番となる事が出来、番となったΩは、他のαからの性行為を受け入れられなくなる。
番の解消は、αが死んだ場合のみされるがそれ以外は出来無い。
その為、Ωは首筋を守るガードを日常よりつけている。
発情期中、Ωは働く事が出来ず、定職つく事が難しかった。その事から、社会的に地位が低く。また、不特定多数の人間を惑わすとされ、α至上主義の中、迫害されていた。
αのステータスとしてΩでハーレムを作ったり、望まない性行為を強要されてりしてきた。
だが、近年 バースの組み合わせにより、生まれ出てくるバースの確率が解明され
Ωの保護に政府が力を入れるようになった。
α至上主義で、α同士での出生率は10%以下。生まれ出るバースは、Ω、β、αの順となり、αの女性は強すぎる遺伝子の為、同バースを遺物とみなし、攻撃してしまう為90%の確立で不妊となる。また、人工授精でも同じ%でありα同士の子供は稀である。αとβの組み合わせでは、一般の的な確率となるが、生まれ出るバースはβもしくはΩとなる。
β同士の組み合わせで生まれ出るのは、β、Ωの確立となるが稀に100万人に1人位の確率でαが生まれる事がある。
そんな中、Ωはαの子供を100%妊娠する事が出来、ヒート中の授精に関して100%αの男子を妊娠する事がわかり、Ωはαに取って種の存続だったが・・・
α至上時代に、Ωの乱獲が長年行われていた。それ故に、Ωは番となったαに愛される事が無くなっていくと、自らの生命を削っていくようになった。
そんな中で、α達は自分たちの子孫を残す為に、Ωを国を挙げて保護する様になった。
女でも男でも、唯一妊娠できるのはΩのみ。
その為、Ωは商品としての価値も上がっている。
血統、容姿、教養のあるΩは、ブリーディング施設よりスカウトされる為、β同士による婚姻出産は近年増加傾向ではあるが、金の為に出産するβも多く、金にならないΩは国施設に保護され、適齢期に国策のお見合いに参加する様になる。
全ては、優秀なαの遺伝子を残す為。
Ωは居住、勤務全てが隔離されているが、Ωからの出入りは自由。
Ωはネックガードを国より支給され、α、βは個人番号が記載されたカードにより、国に管理されている。
しかし・・・、β地区は未だにΩに対しての偏見、迫害が根強くΩの人身売買性犯罪が行われている。
α地区は、国家機関が点在しΩ地区への全ての出入を監視している。
そんな監視がより強くなる日がある。その日は、Ω達が表に出て接客をする日をオメガナイトと言う。オメガナイトの目的は、国策のブリーディング以外の出会いを後押しする意味もあった。
そんな世界の話。
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