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第11話

「童貞が生やしてはならないものですよ」  シャキーン!  クレイの右手にはT字カミソリが。  どこからそんなものを★ 「ちょっ、待って」 「大切なプライベートゾーンです。傷つけないようにジェルを塗りますので、ご安心を」  そうじゃなくって。 「俺は童貞じゃっ」 「ヴァイスリッターが童貞なのは、周知の事実です」 「なっ」  空の騎士団は一体どうして、そんな情報共有をしてるんだァァーッ 「このままでは偽証罪も追加されてしまいます。法廷で不利な立場に追い込まれないよう、陰毛は剃ってしまいましょう」 「ギャアアアー、やめてー」  プライベートゾーンに立ち入るなァァー! 「陰毛を剃ると、おちんちんが大きく見えますよ」  ………………え。 「ほんと?」 「はい、ほんとうです」  にっこり。 「根元を覆う陰毛がなくなるので、その分露出が増えて、見た目大きくなります」  それは目の錯覚ってやつだよな〜  でも〜〜〜 「ヒャア!」  股間に冷たいものが。 「ジェルを塗りました。ヴァイスリッターの気が変わらないうちに、さっさと剃毛します」 「まだ剃るって言ってない」 「動かないで。怪我をしますよ」  キラーン  クレイの右手にT字カミソリが光った。 「毛は大切な大人の証だから」 「大きなおちんちん、欲しくありませんか」 「うっ、それは」 「陰毛をツルツルにすれば、憧れの巨根が手に入りますよ」 「でも」  それは目の錯覚だ。実際に大きくなる訳ではない。 「では、ずっとこのまま。可愛いサイズで一生お過ごしになるのですね?」 「可愛い言うな!」 「プルンプルン揺れて、子犬のしっぽのように可愛いです♪」  クレイがひどい! 「そういうクレイはどうなんだっ」 「おや?俺の股ぐらに興味がおありで?」 「そっ、そういう意味じゃなくって」  もしかして俺、壮大な地雷を踏んじゃった? 「童貞ではありませんので、陰毛を生やしていますよ。エチケットとして処理はしていますが、大きく見せねばならぬ程、矮小ではありませんので。太さ、長さ共に巨根の分類に入ると自負しております」  ……あ、そ。  知らなくていい情報を得てしまった。 「ボーボーがお好みで?」 「違う!」  物悲しく映った俺の顔に、何を勘違いしたのか。 「良かった。それでは剃毛できた暁に、俺の股ぐらを見せてげますね」  ………………へ? 「ヴァイスリッターもお年頃。そんなに期待されているとは、思ってもみませんでした。どうぞ、心ゆくまでご覧下さい。剃毛のご褒美に、股ぐら鑑賞を差し上げますね♪」

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