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第27話

『もしも、あなたの身が危険にさらされるような事がありましたら必ずお救いします』 『うん、クレイを信頼している』 『その救出方法ですが、馬をご用意しました』 『……俺、馬には乗れないよ』 『記憶を失っているとはいっても、あなたはヴァイスリッターです。騎士なのですから、体が覚えていますよ』 『でも……』 『馬といっても馬車です。鞍上でバランスを取る必要はございません』 『それなら、俺でも何とかできるかな』 『えぇ』  そう聞いていたんだ。  けれど、目の前に現れたそれは……  俺の想像する……否、誰もが想像する馬車の形状を遥かに超えている。  これは……  そう。まるで!   人型自在汎用兵器  巨大メカだ。 『馬車の名は……』  唇が紡ぐ言の葉に、彼は微かに微笑みを浮かべた。   B raid   R efine   A egis   V alue   E agerness   B R A V E 『ヴァイスリッター専用機 ブレイヴ・デュナメス』

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