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第16話

「さぁ、遠慮なく乗って」 「は、はい……ありがとうございます。」 僕は緊張しながら男性の車に乗り込んだ。 「疲れたでしょ、さっき買っておいたココアだよ。良かったら飲んでね。きっと落ち着くよ。 」 「何から何まですみません…いただきます」 ゴクッ……… 温かい……一口飲んだだけで本当に落ち着いた。 「おいしい……」 「フフッ澪くんのために特別に用意したんだ」 「え?どういう事ですか?……あれ、なんだか急に眠気が……ん………」 そこで僕の意識は途絶えた。 これから待ち受ける事がどれほど恐ろしいか、この時はまだ知りもしなかった……

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