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第44話 番外編 過去のひとへ★
「はい、貴徳」
「ありがとうございます」
ある日の午前、祐輔さんの自宅でまったりしていると、コーヒーブレイクと言って祐輔さんがコーヒーを淹れてくれた。
俺はそれをソファーに座ったまま受け取り、早速口を付ける。うん、美味しい。
祐輔さんは気が利く。そろそろ何か口にしたいな、と思うタイミングでこうやっておやつとコーヒーを出してくれるし、俺が落ち込んでいると静かにそばにいてくれる。顔も良くて優しいとか、モテる要素が沢山あるのに、このひとと付き合っているのは自分だという事実に、いつになってもドキドキしてしまう。
隣に祐輔さんが座った。重みで自分の身体が片寄るのを口実に、俺は肩を祐輔さんにくっつける。
カップに唇を付ける祐輔さん。その唇はビックリするくらい柔らかい。ああ、今吸い付いたら怒るかな?
そう思ったらなんかムラムラしてきた。かわいい祐輔さんの、かわいい姿を知っているのは俺だけだと思うと、下半身がむくむくと起き上がってしまう。セーターの下に隠された身体は滑らかで、綺麗なピンク色の乳首をしてるって、俺だけが知ってるんだよなぁ。
……触りたい。
祐輔さん、その大きな目をこちらに向けて、と俺は祐輔さんの耳にキスをした。
「……っ、ちょっと。コーヒー零すだろ」
祐輔さんがこっちを見てくれる。かわいい。ちょっと怒って、でも照れてるのか唇が尖ってるのがかわいい。
「祐輔さんがかわいいのがいけないんです」
俺は祐輔さんのカップを取り上げて、自分のと一緒にローテーブルに置くと、お前はそればっかだな、と笑った。抵抗しないところを見ると、どうやらしてもいいみたいだ。
「だって、こんなにエロい身体してるのに、襲うなという方が無理です」
そう耳に吹き込んで、セーターの上から胸をまさぐる。……うーん、生地が厚いから乳首の位置がいまいち分かりにくい。
俺は祐輔さんの耳やほっぺに吸い付きながら、セーターの中に手を滑り込ませた。中は長袖の下着を着ていたらしい、これなら分かるかも。
ゴソゴソと、右手で祐輔さんの胸を撫でる。祐輔さんはこちらを向いて唇にキスしてくれた。ああ、やっぱり柔らかくて最高。
「……っ」
ひく、と祐輔さんの肩が震える。同じく俺の右手も、下着の下にうっすらと尖った部分を見つけて、そこをカリカリと爪で引っ掻いた。
「ん……っ」
祐輔さんは敏感だ。こうして乳首を弄るとすぐにキスどころじゃなくなって、甘い嬌声を上げる。その声も、もれなく俺の下半身を熱くさせた。
俺はそっと祐輔さんに体重を掛けると、祐輔さんはそのままソファーに横になる。仰向けになった祐輔さんの上に下半身を合わせるようにのしかかり、両手をセーターの中に潜り込ませると、祐輔さんの両腕が俺の頭を抱き締めた。
甘えるような体勢に安心し、俺はスンスンと祐輔さんの匂いを嗅ぎながら、下着の上からでもハッキリと分かるようになった胸の突起を指で弾く。
「……っあ、貴徳……っ」
ひく、ひく、と祐輔さんの腰が動いている。俺も完全に勃っているのに気付いたかな? 祐輔さんの身体が、俺にも分かるほどぶわっと熱くなった。
かわいい、気持ちいいんだ、と俺の身体もさらに熱くなる。
「ふふ……気持ちいい?」
「ん……っ」
祐輔さんの手が、何かに縋り付きたいのか忙しなく動く。顔を見ると、祐輔さんと目が合い、潤んだその目が何かに耐えるように閉じられた。
「あー……かわいい……気持ちいいんだ、ここ」
両手は絶えず胸を弾いている。祐輔さんは手で口を塞いでコクコクと頷いた。シャツの下のそこはもう、コリコリに硬くなっていて、少しの刺激にも大きく反応するようになっていた。祐輔さんの腰の辺りから伝わる熱もハッキリとしてきて、ダメ押しにもっと胸を弄る。
「あ……っ! い、いく、イクイクイク……!」
祐輔さんがそう叫んだあと、祐輔さんの腰がガクガクガク! と震えた。その絶頂に耐える顔が、堪らなく俺好みでかわいい。
はあはあ、と声を出して呼吸をする祐輔さん。俺はもっといじめたくなって、さらに胸を摘んで弾く。
「あっ! あっ! ダメだ貴徳っ、イッたあとすぐはまた……!」
どうやら一度絶頂すると、イキやすくなるらしい。俺もそれが見たくて、しつこく胸を弄った。グッと背中を反らした祐輔さんは、また腰を激しく震わせ絶頂する。
一度、何度連続でイケるか、というのをやったことがあった。祐輔さんはそれはもう面白いほど何度も絶頂し、最後はヘロヘロになりながらもイケたので、意識がある限りは何度でもイケるらしい。ただ、本来回数を数えるべきだった俺も途中で夢中になって、何回だったのか忘れてしまったけど。確か乳首だけで五十回はイッていたのは覚えてる。
ドライオーガズムに達することができるのは、ある意味才能かもしれない。そして俺はそんな才能を持つ祐輔さんを、何度もイカせて抱き潰すことに悦びを感じている。……これってまずいのかな? でも、祐輔さんも気持ちよさそうだから、やっぱり俺らは最高のカップルだ。
「あ……っ、貴徳っ、もうダメ、欲しい……っ」
祐輔さんのかわいいおねだりがきた。目を潤ませ、綺麗な指が俺の髪の毛を掴んでいる。言葉の通り祐輔さんの腰は、熱くなったものを俺に押し付けるように動いていた。このパンツの下の祐輔さん、舐めたらすぐイッちゃうかな?
「じゃあ服を脱ぎましょう」
そう言って、俺は祐輔さんの服を脱がしにかかる。首元まで赤く染った祐輔さんの肌に吸い付きながら、セーターと下着を脱がせ、下半身のパンツに手をかけた。
「お前も……脱げよ……」
祐輔さんは待てないらしい。少し乱暴に俺の服を脱がせてくる。こう、セックスに積極的なのも堪らない。好き。
すると、祐輔さんは自らパンツを脱いだ。そこに見えたのは紐状の下着。黒色の、大事な部分だけ隠れ……ていたと思われる紐状の下着だった。
隠れていたと思われる、と思った理由は、祐輔さんの怒張がしっかり勃ち上がり、下着からはみ出ていたからだ。彼はすぐにそれを辛うじて布の部分に隠すと、パンツを全て脱いで蹴り飛ばしている。
え、何この下着めちゃくちゃエロいんですけど。しかも祐輔さん、ガマン汁で下着が結構濡れてて……やっぱりどう考えてもエロい。
俺の雄が痛いほど硬くなったのが分かった。
「何これ祐輔さん……」
「え……こ、こういうの嫌いだったか?」
不安そうに聞いてくる祐輔さん。いやいや! 逆です! 何でこんなエロい下着着けてるんですか!?
そう思ったけど声には出せず、俺はそのままそこに吸い寄せられるように顔を近付けた。
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