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第404話

「……調子、悪い? なんか、熱っぽい感じがする」  いつもは白い肌がほんのりと赤らみ、わずかに汗をかいている。近頃は暑いので汗をかいてもおかしくは無いが、瞳が随分と潤んでいる。その様子にグズリと周の腰が知らぬ疼きを覚えるが、それが何であるかなど考えている場合ではない。今は、どこか熱っぽい雪也をどうにかしなければ。 「風邪ひいた? 熱があるから寝れない? 薬――」 「落ち着いて、周」  心配のあまり矢継ぎ早に問いかける周を、雪也は苦笑して押しとどめる。頬に触れる周の手を包み込んで、ポンポンと宥めるように撫でた。 「大丈夫。多分、ちょっといつもより暑いだけだよ。それより、もう少しゆっくり寝てても良いよ? まだ朝ご飯を作らないといけない時間じゃないし」  もうこれ以上成長はしないだろう雪也とは違い、周は今が成長期だ。いっぱい寝て、いっぱい食べなければいけない時期なのだから、ゆっくりしても良いのだと微笑みながら言う 雪也に、周はブンブンと首を横に振って否定した。

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