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十八日『安眠の日』

 大学生になりたてのころは徹夜なんてしょっちゅうだった。課題やレポートに追われていたのもあるけれど、晴日と会えない寂しさを紛らわそうと、サークルにバイトにわざと忙しく過ごしていたから。  信周が四年生になったとき、大学生になった晴日が後を追ってきた。同じ大学の工学部と文学部。嬉しかった。一緒に暮らすようになったばかりのころは、晴日のだらしなさに驚かされもしたけれど。  小学生のころ犬に追いかけられて泣きべそをかいていた晴日を助けて以来すっかり懐かれ、信周も何かと可愛がってきた。もうすっかり大きくなった晴日だけれど、まだまだ幼さを残した晴日を信周は今日も抱きしめて眠る。  二人の生活は心地良い。体温の高い晴日を抱き締めているだけで良く眠れる気がした。 【参照◇一月十六日『ヒーローの日』】

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