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三日『趣味の日』

 信周は大切にしまっていた一眼レフカメラを取り出した。久し振りに使うレンズをうきうきと磨く信周を、隣にちょこんと座った晴日が見ている。  やがて二人が出かけた先は大きな公園。 「うっわぁ、満開」 「ハル、こっち向いて」  今日はお花見。満開の桜の下に咲く晴日の笑顔を、信周は何枚も写真に収めた。 「ねね、俺もノブくん撮りたい」 「うん、いいけど。気を付けて持てよ、絶対落とすなよ」 「大丈夫だってぇ」  ずっしり重いカメラを構え、晴日はシャッターを切る。 「ねえ、二人で……撮りたいよねぇ」  二人は顔を見合わせて。信周は近くにいた親子連れに声をかける。  思い出はいつも二人。

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