187 / 368

五日『ビキニの日』

「新しい水着、これなんてどう?」    信周の差し出すスマホを見ようともせずに、晴日は首を横に振った。 「いい、やめとく」 「何だよ、見てもないのに」 「だってぇ、ノブくん絶対えっちなの選んでる……え?」  画面に映っていたのは幾何学模様のスタイリッシュなラッシュガードとシンプルなハーフパンツ。 「かっこいい」 「だろ? お揃いにしようぜ」 「うんっ」     信周はスニーカーに合わせて色を選んでくれた。だが。家で楽しむ用のビキニが既にカートに入れられていることに、晴日はまだ気付いていない。 参照◇五月十三日『信周の誕生日』

ともだちにシェアしよう!