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十一日『きのこの山の日』

 大好きなチョコレート菓子を一緒に食べる。 「ねね、一個だけ交換しよ?」  信周は『きのこ』派、晴日は『たけのこ』派だ。   「いちご味、美味しいねぇ」 「うん、俺も普通のチョコよりこっちのが好きだな」    ふと既視感に襲われ、信周は晴日から受け取ったたけのこを見つめた。 「いちご味の方が色もよりハルっぽいしなあ……?」  晴日はモグモグしながらコテンと首を傾げて信周を覗き込む。 「ノブくん、なんの話してんの?」 「え……ちんこ」   【参照◇三月十日『たけのこの里の日』】

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