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二十九日『福の日』
大掃除の締めはキッチンだった。信周の帰りを待つ間、晴日は一人でせっせと掃除をしている。時間をかけて隅々まで磨いて、ぴかぴかになったキッチンを晴日は満足そうに眺める。
――チンするだけのやつ買ってこよっと。明日はノブくんどっか連れて行ってくれないかなぁ。
もう今年は料理をしないつもりだ。
――せっかく綺麗にしたのに、汚したくないもんね。
新しいスヌードを巻き付けうきうきと向かったスーパーには、おせち料理やおせちの材料がずらりと並んでいる。
【参照◇十二月二十四日『クリスマス・イヴ』】
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