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「ッ、礼央、っていったわよね……あんた、マジでどういうつもりなのよ……!」  先程の講義をこっそり抜け出し、彼を連れてきた場所は資料などが山積みになった使われてない空き教室だ。 此処は僕がたまに講義をサボったりする時に使う場所である。今まで誰も来たことがないので大丈夫だろうと思ったが、彼は不服なようで、押し倒した瞬間、急に暴れ出したのだ。 「え?どういうって……恋人とイイことしようってつもりだけど……」 「ここどこだか分かってるの!?馬鹿なの!?」 「えぇ……ここ僕のサボりスポットだから誰もこないと思うんだけどなぁ……」 ひとまず教室の周辺を確認して、もし扉が開いても目隠しになるような場所を選んだが、彼は怒りを収めることはなかった。あんな顔をして誘っておきながら、今更やめろって言うのも此方としては無理な話だ。 「思うじゃダメなのよ!確実に来ないところにしなさい!馬鹿!」 「来ないところだったらいいんだ……」 「来ないところもダメよ、こんな所でそういう事しないで」  彼は僕の服の胸倉を掴んで引き寄せる。彼も男だからやはり力があり、バランスを崩しかけるが自分の方が身長がある為、ギリギリ倒れることはなかった。しかし、彼のスカート越しに自身の硬くなった其れを押し付けるような形になり、彼が小さく声を詰めたのを聞いて我慢の限界を感じた。 「いーじゃん僕もう無理だもん限界」 スカート越しなのも構わず彼の股間に自身のモノを押し付ける。目線を逸らして小さく声を漏らす彼の姿を見ていると此方も興奮の余り息が荒くなる。 「、最低ね……あんた……」 「逆にこういう所でするの、すごい興奮するよ」 「あんたの性癖のことはどうでもいいのよ馬鹿」 「馬鹿って言い過ぎだよイリヤ、さすがの僕でも傷つくよ」 「……、知らない」 そっぽを向いて毒づく彼のブラウスのボタンを1つづつ外し、リボンを解く。彼の白い肌が晒される。しなやかな身体のきめ細やかな肌は、触れるだけで傷つきそうだ。爪を立てないよう、優しく指の腹です、となぞるとびくりと躊いだ。身体を触られるのが弱いようで、手で口許を抑え、声を詰めている。 「イリヤ、そんなに此処でするのが嫌ならさ……人がこないように、声我慢しようね?」 少し意地悪く身体を触りながらそう言うと、彼は口許を抑えていた手を離してこう言った。 「ッ、……なによ、アタシがはしたない喘ぎ声上げるって思ってるの?」 「いや、ほんとは上げて欲しいんだけどそういうの我慢してるのもえっちだなぁって」 「だからあんたの性癖はどうでもいいのよ……」 そう呟いて彼は此方から目線を外してしまった。相変わらず口許を手で抑えていた。空いた片手がブラウスの袖を掴んで、所謂萌え袖の状態になっていた。 瞳だけじゃなくて彼の仕草や反応が可愛くて、つい意地悪をしてしまいたくなる。 「イリヤ、それかわいーね」 「な、んのこと……?」 「このお手手、可愛い」 「は?意味わかんな……」 「萌え袖っていうのかな、可愛いな」 「……あんたほんと意味わかんない男ね」 口許を抑えていた手が離れた瞬間に彼の晒された胸の突起を指で摘む。その瞬間、ビクンと腰を浮かせて声を上げる彼に思わず手が止まってしまった。 「え、イリヤ……?」 「、あ……、っ、ま、って……」 「待って、ここ弱いの?」 「や、だ……違う、……っ、違うの……」 「ほんと待って、イリヤって男の人に抱かれたこととか……あるの?」  彼が胸を触られた時に、想像以上の快感を覚えていたので思わず聞いてしまった。知った所で何があるのかという話だが、あんな反応をすると思わなくて聞かずにはいられなかった。 「……、ないわけじゃ……ない……」 「嘘……、ほんとに?」 自分で聞いておきながら少し傷ついてしまった。彼は男に抱かれたことがある、その事実が更に自分の支配欲を掻き立ててしまった。この綺麗な瞳と身体を知ってる男が自分以外にいるという事実に耐えられなくて、思わず彼の胸の突起を2つとも強く抓った。 「あ、ぅッ、!」 「ごめんねイリヤ俺優しくできない」 「は、?なに……急に……、俺……?」 「そんなのどうでもいい、俺以外の男に抱かれてたんだイリヤ……ねぇ、俺以外の男にこの身体、知られてんの?俺以外の男がイリヤのその目を知ってるの?そんなの俺耐えられない」 「ン、ッ……あんた、出会ってすぐ、なのに……どうしたの……、ほんと……っう……!」 「礼央って呼んでよイリヤ、俺の名前……呼んで」 「……礼央、くん……?」 「礼央、」 「れ、お……でいいの……?」 「うん、それでいーよ、可愛い……イリヤ、」 彼はびくびくと震えながら目に涙を溜めて、相変わらず口を必死に抑えている。本当は声を上げそうなのに無理やり耐えてるのも可愛い。 ふと下半身に目を遣ると、スカートを持ち上げて彼自身が首を擡げていることに気づく。胸弄られただけでこんな事になるなんて。複雑な心境だが自分自身も限界のため、スカートを捲り下着を脱がせた。 右の人差し指と中指を彼の口に捩じ込み、濡らすように命じる。彼は喉を鳴らして指に舌を絡めた。蕩けた顔で次を期待する彼の秘孔に濡らした指を優しく挿入する。 「ん、ぅ……ッ、ふ、ぅ……」 「イリヤ……此処にも、挿れられたことあるの?」 「ッ、ある……、」 「ふーん、そっか……俺がもうそんなこと思い出せないくらいにしてあげる……」 ある程度秘孔を慣らしたところで、自分も勃ち上がるそれを取り出して、彼のそれに押し当てた。 「、ま、って……礼央、いれるの……?」 「挿れるに決まってんじゃん、俺以外のモノが入ってたのに俺のはダメなの?」 「ちが、こんなとこで……そこまで……」 「何言ってんの?もう俺我慢できない」 彼の制止も訊かず、そのまま腰を進めて奥まで挿入する。彼は相変わらず腰をビクつかせて僕のそれを受け入れ強く締め上げた。 女の子みたいな反応をする彼が本当に可愛くて、奥に押し付けると同時に、彼の耳許に顔を近づける。 「ねぇ、イリヤ……イリヤってば、ねえ……」 「ッう、ぁ……んッ、ふぅ……ッ、な、に……ッ、れお……」 「俺のおちんぽ、きもちい……?」 「っ、なんで、そ……いうの、耳の近くで、いうの……はずかし……ッ、」 彼の両手を口から離し、床に押し付けてゆっくりと腰を前後させる。グチュ、グチュと独特の水音と肌がぶつかる音を聞きながら彼の耳許で問い掛ける。 「密着してるから……仕方ないじゃん……、どお?きもちい?」 「……、ッ、いわない……」 「なんで?言ってくれなきゃ分かんないじゃん、でないと、俺……」 「……なによ……、」 「手加減、できないから……ッ、」 先程までゆっくり動かしていた腰を激しく前後させる。  彼は目を見開いて溜めていた涙を溢れさせた。先程よりも潤んで艶めく瞳がとても美しく、思わず舐めてしまいそうになるが必死に抑えた。 先程の様子と打って変わって声を荒げる彼の口を抑えることもせず、ただひたすらに腰を打ちつける。 「、あぁあァッ!?や、やぁァ、ッあぁっ!だめ、ダメっ、なか!ダメっ!はげし、ッ、あ、あっ、」 「ごめ、イリヤ……声、めちゃくちゃ、出させて……」 「やだ、れお、ごめ、ごめんなさ、っ、きもち、ぃ、きもち、からぁ、あっ、だめぇ、おく、こすっちゃ、や、あぁ!らめェ、らめっ、」 信じられない程嬌声を上げて感じている彼の姿を見ていると、先程の発言は何だったんだろうと思わざるを得ないが、自分のモノでそこまで気持ちよくなっている彼が愛しくて腰が止まらない。 「奥、俺のおちんぽで擦られるの、気持ちいい?」 「ん、んッ、きもち、きもちぃ、から、ぁ……」 「かわいい、イリヤ、ほんと……可愛いよ、イリヤ……ごめん無理、こんな所でやってると暴走しちゃうから、近くのラブホで続きやろ」 「っ、は、?」  彼にこれ以上可愛い声を上げさせると自分自身が抑えられずに、彼に無理をさせてしまいそうだ。とりあえず、彼の声をいくら上げてもいいような場所に移動しようと彼の腰から自分のモノを引き抜き、下着を履かせる。 彼は僕の顔と下腹部を交互に見遣り、僕に対して疑問の顔を浮かべた。 「俺、遅漏だから多分イリヤが何回かイってからでないとイけない」 「はああ?アタシのこれどうしたらいいわけ??」 「それはごめん!すぐ連れてくから、車持ってるし!」 下着を履かせても彼の其れは収まっておらず、スカートを被せてもテントを張って、存在を主張していた。そんな彼をお姫様抱っこの要領で抱きかかえ、空き教室から出る。 見た目の割に軽い身体をそのままに、廊下を走り大学構内から出た。途中、彼が暴れるから通りすがりの人に訝しげな視線を向けられたが、そんなものは全く気にならなかった。 「そういう問題じゃないのよ!馬鹿!大馬鹿!もうやだ下ろして!馬鹿!!」 彼に暴言を絶えず吐かれていたが、怒った顔も可愛いな、なんて小さく呟いた途端、顔を真っ赤にして黙ってしまった。 早く、彼の可愛い姿をもっと見たい、そう思いながら駐車場に向かったのだった。

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