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ー至福ー49
あ、そう言われてみれば確かにそうだった気がするのだけど、今問題なのはそこではない。
俺の最終的な目的っていうのは、いつも言い掛けてははぐらかされている、『前彼女が雄介に言って、別れた』って言う話だ。 何故、雄介はそこまでして前の彼女の事について隠したがるのであろうか。 本当にそこが気になって仕方がない所なのだから。
寧ろ、その事について俺の方が解消されないと、気持ち悪いまま雄介と結婚しなければならないという所だ。
だけど、さっき和也が雄介に質問してから、雄介は何で急にそんな事を質問してきたのか? っていうのを考えていたのであろう。 そしてその答えを導き出したから二人きりになった今、俺にそんな質問をしてきたっていうのか、ホント昨日からの俺の言葉とさっきの和也の質問から合わせて、俺が雄介に何を言いたいのかが伝わったっていうのか雄介自身がが答えを導き出してくれたようだ。
雄介が医学部に行っていた六年間っていうのは、どうやら無駄ではなかったように思える。
医学部で学んで来る中で心理学はある。 雄介は本当にしっかりと心理学についても学んで来た事がうかがえたからだ。
雄介が医学部に通っていた六年間っていうのは、雄介がどんな感じで授業に参加していたのかは今まで分かってなかった事なのだけど、少しずつちゃんと学んで来た証拠というのが現れて来ているのかもしれない。
「とりあえずな、ご飯食べ終わったし、今は仕事しよ」
そう微笑みながら言って来る雄介。 だけど今日の雄介っていうのは、笑顔ではなく微笑む位でおさまってしまっている所が気になった。
本当に雄介はその彼女の事について言いたくは無さそうなのだけど、逆に俺の方は気になって仕方がない。 逆に隠されてしまっている事が気になるっていうのか、まぁ、何というのか、そんなんじゃなくて俺からしてみたら、本当に雄介と結婚するんだったら隠し事みたいなのは無しにしたいと思っているだけだ。
とりあえずさっき雄介にも言われてしまったのだから、今は仕事に集中する事にしよう。
だが、それから暫く何でか俺は雄介から避けられていたようにも思える。
流石に仕事中っていうのは別々の診察室を使っているから話をしている暇は無いが、昼とかは一緒にご飯を食べるのだけど、こう雄介中心に和也とか裕実にくだらない色々と質問していて、こう自分の話には持っていかれないようにしていたり、お風呂なんかも俺とは入らないで一人で入って来たりしていた。
しかし雄介があのままの状態でこれからも俺達四人で診療所をやっていけるのかが心配になって来た位だった。
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