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ー未知ー49

 さっきからずっとその一本の指が出たり入ったりを繰り返している単調な作業だ。 それをもう何分も繰り返している雄介。 「ふぅ……ん……」  俺の声だって、未だに物足りなさそうな小さな声で、やはり今のこの状況では本当に物足りないのであろう。  しかしこんな短調な感じでも、体の方は勝手に感じてくるもんで、腰を本当に動かしたくなってくる。 いや短調な動きしかしてないから、こう体が勝手にもどかしくて動いてしまうのかもしれない。 だけど俺の方は、そんな恥ずかしい姿を雄介には見せたくはない。 いや雄介だから隠し事は嫌ではあるのだけど、きっと俺の方はそういう部分的には羞恥心というのがあるのであろう。  今まで単調な動きをしていた雄介だったのだけど、気持ち的に雄介の指が奥に入って来ているような気がする。 そしてもう直ぐで中にある気持ちいいポイントだっていう所で、雄介の指は外へと出てしまったようだ。  若干力を入れてしまった体から力が抜ける。 それと同時に俺の方は息を入ってしまっていた。  そんな俺の行動に、雄介の方はクスリとして、今日の雄介はそんな行動をしている俺を楽しんでいるような気がする。  しかし今日の雄介っていうのは、言葉数も少ないような気がするのは気のせいであろうか。 確かにこういう行為の時の雄介っていうのは元から口数が少ないのだけど、本当に少なく感じる位なのだから。  さっきから雄介の指が出たり入ったりしていて、しかも、一番気持ちいいポイントを突いてくれない。  だからなのか俺の方は段々とその雄介の行動がもどかしくなってきているからなのか、ベッドへと肘を付け手に拳を握り始めてしまう。 そして気付いた時には、膝を立て、雄介の方へと双丘を突き出すような感じになっていたのかもしれない。  そして無意識のうちにゆっくりとではあったのだけど、腰を前後ろへと動かしてしまっていたのである。  それでも雄介の方はクスリとしたままだ。  だからなのか、本当に雄介の方は全くもって俺の中にある気持ちいいポイントを突いてくれていないような気がする。 俺がわざわざ腰を動かしているのに、それをわざと外しに掛かる雄介。  かつて雄介がこういう行為の際に、俺にこんなに意地悪な事をして来た事があったかっていう位、本当に今日の雄介っていうのは意地悪だ。  これを始めてから数十分なのかもしれないけど、今の俺からしてみたら、何時間もしているような感覚だ。  しかし本当にそれだけではもどかしい。  俺の方が今日は負けそうになる。  体はこういう行為をしているのだから当然熱いし、俺のモノだって、何かが集まって来ているのは分かるのだけど、こうそれを出す。 っていう感じまでには達してない状態だ。 だからなのか俺の方はもう大分辛い状態にまで来ているという事だ。

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