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ー未知ー82
「え? あ、まぁ……そうやねんけどなぁ?」
そう未だに心配そうに言っている雄介に、俺の方は、雄介の頬を両手で包むと真剣な眼差しで、
「ホント、マジでそこのところ気にすんんじゃねぇよ。 俺は女性じゃねぇ! 男だ。 痛いのなんか我慢出来るに決まってるだろ? いや、そうじゃなくてな、別に俺の方は雄介のを中に挿れたって痛くはねぇんだからよ。 寧ろ、体の方は気持ちいいって分かってることなんだから、雄介がやりたいように進めてくれたらいいんだからさ」
そう真剣に言ったなら、雄介に通じるだろう。
そういう風に言った後だったからなのか、雄介の方は俺の方に微笑み掛け、
「確かに、望の言う通りやんなぁ……。 望……ホンマにありがとうな。 望がそう言ってくれへんかったら、俺の方が、今日はもうこれ以上、出来へんかったかもしれへんかったからなぁ……」
その雄介の言葉に俺の方が目を丸くする。 いやだけどそれは一瞬だったのだけど。 そうそんな姿を雄介に見られたくなかったからなのかもしれない。
しかし雄介の優しさに圧倒される。 圧倒までとは行かないけれど、ここまで俺を優しくしてくれるとは思ってなかったからなのかもしれない。
「ってか、たまには、お前の方がわがまま言ってもいいくらいなんじゃねぇのか?」
「……へ?」
「だってさ、こういう時のお前って俺に合わせ過ぎだろ? しかも、さっき言ったばっかじゃねぇか……。 雄介が動かないんだったら、俺が動いてもいいか?」
そう言って俺の方は体を動かすと、少しだけ入っていた雄介のモノを抜きベッドの上で膝立ちをし、雄介の肩を両手で押して雄介の体をベッドの上へと寝かせるのだ。
「これで、俺から雄介のムスコさんを中に挿れたらいいんだろ?」
「え? あ、ああ……まぁ……」
どうやら俺のその行動に雄介の方は、どうしたらいいのか? っていうのが分かってないようだ。 こう気持ち的に顔を引き攣らせてしまっているようにも見えるのだから。
こういう事、俺の方はあまりやった事はないのだけど、今日の俺というのは、こうも自分から動いてみたいというのか、やはり雄介とは婚約した仲になったのだから、もう結婚するのは秒読み状態でもある。 だから俺の方が動いてみてもいいと思っているのかもしれない。
とりあえず俺の方は雄介のお腹の辺りで跨って少し腰を浮かせると、雄介のモノを手にしゆっくりと自分の中へと雄介のモノを挿れて行くのだ。
だが、こうなかなか雄介のモノが俺の中へと挿って来ない。 こう後ろの蕾付近で弾かれてしまってるみたいに、ツルッと避けられてしまっているようにも思える。
そんな状況に俺の方はハテナマーク状態だった。
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