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第1話
息を吐いてひと段落する。
机の上には、ノートとペンが1本だけ。
短い時間に感じるけれど、意外と
長く向き合っていたのかもしれない。
ノートを閉じて、椅子から立ち上がると、
一気に忘れていた疲労感が押し寄せてくる。
シャワーを浴びる元気さえ今はなくて、
寝室のベッドでそのまま眠りにつく。
目を閉じると聞こえてくる。
彼の怒鳴る声が.....。
思い出すだけで、胸が苦しくなってくる。
彼があんなにも怒っている姿を見たのは
最初で最後であの時だけだ。
「いい加減にしろ!!!
もういい。別れよう。」
その一言が、どうしようもなく胸を裂いた。
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