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オロ編・4
元の状態に戻ったらまた結界の外に弾き出して三日くらいは放置してやる、と朝陽は心に誓う。
「据え膳食わぬは男の恥」
「決め台詞みたいに……ッ言うな! それじゃ俺が誘ったみたいになるだろっ」
将門に言い返している間も、何度も首筋に口付けられ、甘噛みされる。
「んあ、あっ……もう、オロ……ッ噛むな。待てってぇ……、あ、ん」
思考回路も回らない程に頭がボンヤリとしてきた。
「そんな声出しちゃって、誘ってないなんて言わせない~」
「こ、んなの……生理現象、みたいなもん……、ひ……ぅ、だろ」
二人に早々と服を剥がされる。
その間にオロの体に異変が現れ始めた。光に包まれたと思った時には、その体が大きくなり始めて、髪の毛も耳下あたりまで伸びたのだ。
しかもデカい。二メートルを超えた巨体だ。
髪の毛の根元が深い緑色になっていて、その他の部分はシルバーに輝いている。
可愛らしい顔立ちは凛々しくなっていた。
キュウと将門も驚いた表情でその変化を見つめている。
「わ! 久しぶりに本来の姿に戻れた! 朝陽から霊力貰ったからかも。朝陽ってすっごく美味しい。もっとちょうだい」
大きくなっても無邪気なオロに、初めて唇に口付けられた。歯列を割って入って来た舌に舌を絡み取られる。暫くの間、咥内を貪られていたが、徐に将門が口を開いた。
「おいトカゲ。お前やり方分かってんのか?」
「やり方って何の事?」
将門からの問いにオロが首を傾げる。
「交尾、同衾《どうきん》、閨《ねや》 、夜戦と言えば分かるか?」
「それなら知ってる。でも実際やった事ない」
「おい将門。変な事おしえ……「はい、朝陽は黙っていようねー!」……むぐ……っ⁉︎」」
キュウは朝陽の口を手で塞ぐと、楽しそうに笑んでいた。
——覚えておけよ、このくそ狐!
心の中で悪態をつく。
事態は妙な方向へと流れ始めている。発情させられると、体の筋力どころか霊力も上手く使えない。今更止めようも無いのが難点だった。
「教えてやるから見てろ」
「うん、分かった」
素直にオロが頷いたのを確認するなり、将門とキュウが目配せする。お互い無言で頷き、キュウが朝陽の上半身を固定していた腕に力を込めた。
——お前ら本当は仲良しだろっ!
「やめ、キュウ……っ、はな、せ」
「オロだけ仲間外れにしちゃ可哀想でしょ?」
キュウの言葉に食ってかかった。
「お前らが、単にやりたいだけ……っだろうが!」
「そうだが?」
キリッとした表情で将門が即答した。
「良い顔して言うなっ!」
「ほら、朝陽。将門にちゃんと解して貰おうね」
キュウの言葉に合わせるかのように、内部に潜り込んできた指の感触に、息を呑む。それを興味津々にオロが見つめてくるから恥ずかしくて堪らなかった。
「中に指を入れたら内部を慣らしていきながら上にあるシコリを探れ。そこに朝陽が一番喜ぶ所がある」
「そこ当てると朝陽嬉しい?」
オロが首を傾げる。見た目は男前の大男なのに仕草は可愛らしい。
「ああ、自分から腰を振って喜ぶぞ?」
ニヤニヤしながら言った将門を殴ってやりたかった。
「あ、あ……、んう~~! やめ……ッ。もう、ムカつく」
朝陽の細腰が反り返る。
「あと、朝陽はココも好きだよね~」
胸元を弄られ、小さな突起を指の腹で捏ねくり回される。前立腺と乳首を同時に弄られれば、朝陽の腰がまた浮いた。
「んっ、んー」
声だけは何とか殺してしまいたかった。
何の反応も示していなかった陰茎が首をもたげて、透明な滴をこぼしていく。内部も刺激される事により、淫靡な音を立てながら愛液が溢れ出していた。
「朝陽はどれだけ抱いてやっても中が狭いからなぁ、指が四本入るまでこうして慣らしてやれ」
「うん、分かった」
自分を題材にした保健体育の授業ほど嫌なものはない。
「ふ、ぁ、あ」
腰の疼きが酷くなってきて、声を殺しきれなくなった。
「朝陽、気持ちいいの? 顔が蕩けてて可愛い」
オロに顔中口付けられる。その間に指を抜かれて、将門の陰茎を押し当てられた。
「あ……、将門。待て……ッ」
「おあずけされている獣があと二匹はいるんでな。待ったは無しだ」
一気に奥まで開かれて、すぐに律動を開始される。前後に揺すられ、浅い所も深い所も余す事なく突き上げられた。
朝陽の陰茎から前立腺液が零れ落ちて下っ腹を濡らしていく。声は殺せても、荒くなっていく呼吸音だけはどうにもならなかった。
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