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キュウ編・6

「ん、や、ぁああ! あ、ああ」  柔らかい粘膜が陰茎に絡みつき、舌で裏筋を刺激された後で程よく吸われる。かと思えば、咥内の奥深くまで咥えられて、喉が嚥下するように蠢く。 「うぁっああ、口……っ離せ、ぁあっ……!」  もうイク、と思った瞬間口を離される。絶頂は見事に空回りした。  今度は後孔に指が入り込んできて、抜いたり入れたりと繰り返される。時折り、内部に入っている指が前立腺を刺激すると、愛液がもっと溢れ出てキュウの指を伝い落ちて行った。 「朝陽、凄いよココ。このヤラしい音聞こえる?」  態と音を立てるように内部をかき混ぜられる。淫靡な水音が聞こえてきて、羞恥心を煽られた。 「いや、だ……ッ、聞きたく……ない」 「そんな事言えるなら、まだまだ頑張れるね」  瞳だけは肉食獣のようにギラギラしているくせに、口元だけは笑んでいる。三本目の指が追加され、前立腺を集中的に刺激された。 「ひ、あっ、ああ、あーー!」  イク手前でまた動きを止められる。下っ腹の疼きが半端ない。もっと質量のあるモノを早く中に突き入れて欲しくて、また、射精したくて堪らない。手を伸ばして己の陰茎に触れようとした手は捉えられて、脱がされたズボンで両手を合わせて頭上で結ばれた。 「キュウ……っ、イキたっい」 「えー、リタイアするの早くない? もっと付き合ってよ」  喉を鳴らして笑われる。 「こんの……っ、ドS狐」 「あは、空回り回数増やそっかな~」  また中に指を入れられ、同時に前も扱かれた。 「んーーっ、あっ、あ、ん、あっ」  散々高められている体には刺激が強すぎる。絶頂なんてあっという間に訪れ、今度こそはちゃんとイキたくて、腰に力を入れる。  だが、また寸前で止められた。 「や、やあ……っ、も、イキ……ッたい」  また追い上げられて、落ち着くまで放置される。それを十回も続けられると、気が変になりそうだった。 「イキたい……っ、、ぁ、キュウ……、イキたい。イキ……たい」  うわ言のように繰り返す朝陽を見て、キュウの口角が持ち上がる。 「じゃあ、答えなよ。いつもどんな風に抱かれてるの?」  だいぶ抵抗があり、朝陽は口を開けたり閉じたりと繰り返す。やがて観念した様に言葉にした。 「将門は……、は……げしい、から」  小さな声で言った朝陽に向けて、キュウが笑んで見せる。 「うん。それで?」 「いつも……っ、イかされ過ぎて、途中で、気持ち……良すぎて、訳わかんなくなって……ッ、最後らへんは、覚えて……ない」 「ふーん。じゃあ私はその路線からは外そうかな。朝陽、中に私の欲しい?」  コクコクと朝陽が頷く。 「欲しい……。キュウの欲しい……、中に欲しい」  袴を外して下を寛げると、キュウは朝陽の腕を引いて起こしてから、手首の縛を取り払う。 「私の上に座って?」  対面座位の形で朝陽がキュウの腰を跨ぐと、キュウは目の前にある朝陽の唇に齧り付いた。 「ふ、……っ、う、ん……っん」  口付けに夢中になりながらも、キュウは片方の手で己の陰茎を支えて、朝陽の後孔に埋めていく。 「んっ、んんんーーッ‼︎」  待ち焦がれた刺激を与えられた朝陽は、入れられた直後に吐精した。 「あ……っ、あ、あーー……」  ビクビクと体を揺らして、蕩けきった目を隠すように瞼が落ちて行く。散々寸止めで我慢させられた朝陽の体には、挿入だけでも刺激が強過ぎた。全筋力が弛緩してダラリと腕を伸ばしたまま、朝陽はキュウの首筋に頭を乗せる。 「え、嘘。挿れただけで気絶しちゃったの? 朝陽」  驚きを隠せない様子でキュウが『朝陽』ともう一度名を呼ぶが、全然反応がなかった。 「あは、やりすぎちゃった」  虐めすぎたと苦笑混じりに反省する。まさか己まで寸止めされるとは思ってもみなかったのである。 「朝陽~。ね、続きしよう?」  しかし答えは返ってこない。仕方がないので、そのまま朝陽の体を下から突き上げて上下に揺らす。無意識下で喘ぎ始めた朝陽を見ていたら、キュウの中にまた悪戯心が芽生えた。  朝陽が頭を打たないように手で支えてやり、畳の上に寝かせると正常位で抽挿を繰り返す。結腸弁付近が柔らかくなるように奥だけを突き続けていると、キュウの陰茎の先端がとうとう奥まで届いた。

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