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第22話 妻が好き過ぎて2 ヒロキside
ドバっ…! と顔に射精され、ドロリとアゴからセンリの精液が滴り落ち…
「あああっ!! センリ、ダメだと言ったのに!」
ヒロキの中以外で、射精したら許さないと、言ったにもかかわらず…
ほんの少しセンリのペニスに、ヒロキがナメて吸い付いたダケで我慢できずにイッしまった。
内心では…
<スゴく、センリ可愛い!>
と思っていたけれど、ヒロキはプンッ… プンッ… と怒って見せる。
「ご… ごめん!! ヒロキ~っ…! もう、我慢できなかった!!」
ガックリと情けない顔をして、センリはシュン… と凹みまくっていた。
センリに耳とシッポがあったなら、ダラリと下げていただろうと…
そんな姿を想像し、ヒロキは心の内でニヤニヤ笑った。
「ダメダメ! ダメだよぉ!! 許せないからセンリ… 僕は今夜をスゴく楽しみにしていたのに、本当にガッカリした!」
顔に付いたセンリが放った精液を、指で拭ってペロリとナメてやると…
そんなヒロキの仕草を見て、センリは顔を真っ赤に染めた。
今さらだと思うが、センリは照れているらしい。
「本当にごめ~ん… ヒロキさん…」
「どんなお仕置きしてやろうかな?! センリ君?」
何の相談も無く、会社のトイレでヒロキを番にしたコトを、本人がきっちり反省しているから、許してはいるけれど…
どうせならもっと場所を選んで欲しかったと、ずっとセンリを責める気持ちが、今もヒロキの心の中でモヤモヤと燻 っているのも事実だ。
<お互いの元婚約者に配慮して、結婚式も行わないコトになったし…>
体面的に重要だからと、アルファは結婚式を重んじる傾向があるようだが…
オメガの立場からすれば、愛する人と番の契りを結ぶ儀式の方が、結婚式などよりよほど特別なコトだ。
だから、何もかも欲望と本能のまま合理的にコトを済ませてしまったセンリに、ヒロキはガッカリしていた。
<お互い、別々の他人と結婚するのが決まっていたから… センリに素直な気持ちで愛してるとハッキリ伝えなかった、僕の臆病さも原因の一つだから一方的に責めるコトは出来ないけれど…>
「本当にガッカリした!」
ポロリとヒロキから、本音がもれる。
「ゴメン…!」
「今夜は番になって初めてセックスする夜だよ? 僕はトイレで起きたコトは、NOカウントだと、思っているから」
「あっ!!」
「僕が君だけのオメガになった夜を、欲望に流されるまま抱いて欲しくないよ?」
「わああああ―――――――――――――――!!」
頭を押さえてセンリは叫んだ。
どうやらセンリは忘れていたらしい。
「これだからアルファは!」
チッ… とヒロキは舌を鳴らした。
「ヒロキ愛してるぅ―――――――――――――――!!」
センリは慌ててヒロキをギュウギュウと抱き締める
「まったく、アルファときたら!」
また、チッ… とヒロキは舌を鳴らした。
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