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第4話
莉羽が僕のことを認知している……?
で、インストのフォローは間違いじゃない……?
なんなんだ……一体何が起きてるの……?
「おーい揺瀬 くーん。生きてる?」
「……死ぬ。まじで死ぬ。さっきのなに死ぬ」
「こえーって。よかったな認知してもらえてて」
よかった……?よかねーわ!
推しが僕だとわかってフォローしてるんだぞ?
ムリムリ!まじ死んで詫びたい!
あんな美しい仏様以上の存在が僕を認知……?
「死ぬってばー!!!」
「まるで恋してる女子みたいだな」
「恋だと……?そんな言葉で済ませるな!」
「あ、はい。すみません」
しかも僕のことハグしたよね?
特別だとか言ったよね?やばい……尊い……
死にたい……もう尊すぎて死にたい……
ただでさえさっきのことで頭がいっぱいいっぱいなのにスマホの通知で僕の興奮はさらに引き出されることとなる。
〝ピコンッ〟
速水莉羽➤〈さっきはありがとね。よかったら今度遊びに行かない?〉
「はあ!?」
「次はなんだよ」
「み、み、みてみてみてみて」
「あ?おーおめでと」
え?なんで?なんでなんでなんで?
なんで僕が莉羽に遊びの誘いなんて受けてんの?
どういうこと?え?怖いってもう怖い。なんて返せばいい?いや僕なんかが返すのはおこがましい。ダメだ、あーもうわけわかんない。
「どうしたらいいの……」
「わかったって返せばいいだろ」
「はあ!? 僕みたいな奴に返されたら迷惑でしょ!?」
「お前さあ……向こうが送ってきたんだから迷惑もクソもねえだろ。付き合ってらんないわ。さっさと返せよ?わかったな?」
「ご、ごめん……わかった」
神様仏様閻魔様……!
今更夢だったとかやめてください。
どうかどうか……!この浮かれた気持ちをこのままでお願いします……!
〈ぜひお願いします〉
〈よかった。LIME交換しない?〉
あー僕もしかしたら近々死ぬのかもしれない。
だからきっと神様は死ぬ前にこんな幸せなものを僕に与えてくれたんだよね?そうだよね?
〈ID送ります……27――〉
〈ありがとう、すぐLIMEするね〉
ねえ僕って速水莉羽と喋ってんだよね?
それすらもわからなくなる。
仏様以上の存在の自分の推しとLIME交換できる世界なんてこの世に存在しないでしょ!?
そんなことできたオタク今までいる?
〈やっほー 名前教えてくれない?〉
ダメだ、ダメだ。僕はあと何十年と生きなきゃいけない人生での運を全て使い切ったのかもしれない。
〈高月 揺瀬 です〉
〈揺瀬。会いたい〉
――え?
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