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名軍師様の尿道プレイ
───中ツ国 北条家”相模国”
闇夜に紛れ、相模国の北端にある城へと向かうべく民家の屋根を一つ一つ素早く飛び越えて移動する者が一人。
皆が寝静まった城下を飛び越え、城へと侵入すれば目的の部屋の屋根裏まで侵入する。
(……此処、だな)
目的の部屋に辿り着けば天井の板を一枚外し、音を立てないように飛び降りて辺りを確認する。
此処は城内にあるというわりには警備がとても薄くかつ離れである為、万が一騒がれても気付かれる可能性が限りなく低い離れ。
部屋の中は綺麗に整えられており、部屋の中央に敷かれた布団に規則正しい寝息を立ててすやすやと眠る黒髪の年若い青年が見える。
(名軍師様にしては、ちったぁ警備薄すぎるんじゃねぇか?)
数十年前より、この中ツ国に悪鬼が蔓延るようになってから多くの国が歴史の闇に葬られ、この北条家も同じ運命を辿ろうとしていた。
だが数年前に北条家の盟友として、参謀に就いたこの男、鈴佐遠流が指揮する事によって北条家は悪鬼に対抗する術を得る事が出来るようになった。
北条に名軍師あり────その名を知らぬ者はこの中ツ国にはいないとされるほど、彼を知る者は多い。
そして彼の寝首を掻きに来たのは暗殺集団"三好衆"の頭領、揚篠鴉だ。
鴉にとって遠流は古き頃の馴染みである。鈴佐という名を名乗る一派が存在するはずもなく、遠流は名を変えて語っているだけで本来の名は松永。
遠流の幼名鈴之助の頃から鴉は知っていた。それは当時の三好衆が遠流の父、松永家当主に仕えていたからだ。
鴉にとって仕えるべき相手でもある遠流は当時幼かった事もあり、弟のように可愛がっていた。
しかし、松永家が捉えた鬼の血を人に流し込み、半鬼にする実験が行われ三好衆の一族が殆ど餌食となった。
多くの血を流し、多くの肉親を亡くした鴉は復讐を誓った。
必ずや一族の怨みを果たす────。
そう誓ったが本来、狙うべき相手である松永家の当主は行方をくらまし、今何処にいるかさえ足取りを掴めていない。
ならばその跡取りである遠流を狙うのが当たり前だろう。
(……変わってねぇな)
あれから十数年。もう大人になったはずの遠流の顔はあの頃と変わらない穏やかで優しい顔をしている。
目を閉じている事により、伏せた睫毛が長く艶やかに見え、艶のある唇に触れるとそのとろけるような柔らかさに思わず欲情してしまう。
(……ああ、くそ…やっぱあんたを見てると調子が狂うな)
寝首を掻くつもりが手を出せずにいる。
そんな己の弱さに苛立ちながらも昔仲が良かった頃を思い出してはまたあの頃のように触れ合ってみたいとさえ願ってしまう。
だが、それを大人になったからこそ邪な感情が遮り心を濁らせる。
相手は同性の男、それも幼子ではなくれっきとした男だ。しかし、心の中では襲いたい、犯したいという欲が喉から出てしまうほどに込み上げてくる。
腰に引っ提げた巾着袋から粉薬を出すとそれを口に含み、遠流の頭を支えれば口移しで流し込む。
そして上体を起こさせた遠流を背後から抱え、着物の帯を緩めはだけさせれば褌越しから性器に触れる。
「ん、ん…っ」
直に性器を擦ると寝息にも似た静かな声が耳元で聞こえ、顔を見る。
睡眠を促させる薬を飲ませた事により、ぐっすりと眠っている。万が一起きたとしても意識ははっきりとはせず、外界からの刺激を受けて何度も浮上する事はあれど覚醒する事のない昏蒙状態に陥る。
「即効性があるからすぐに意識は混濁とするはずだが……さて、ちったぁ遊ばせてもらおうか、鈴之助」
眼前で眠る男はかつての友。幼い頃の姿が何度も脳裏を過ぎるがそれを覆い尽くすほどの欲に駆り立てられ、ずらした褌からポロリと露わになった性器を扱く。
「う、ぅ……っ」
背後から遠流を抱えるような体勢で性器を両手で包み込むと最初は亀頭を優しく擦る。
決して痛みは与えないように。少しずつ尿道口から半透明な液体がトロトロと出て指の滑りが良くなり、慣れてくれば次は根元まで指を下ろして扱く。
「……ぁ、あ…ん…ん」
くちゅっ、くちゅっと卑猥な音を響かせ何度も擦っていると甘い声が横目で顔を見る。すると上擦った声を漏らす口は少し開いて赤い舌が見え、やや血の気がなかった顔はほんのりと赤みを増し額からつぅっと汗が滴り落ちているのが見える。
瓦版で見た素人が買いた雑な絵なんかよりもうんと綺麗で、同じ性の人とは思えないほど色気を感じる。
食い入るように見れば見るほど更なる欲が湧き上がってくる。
「ちょっとは……いいよな、仇なんだから……」
仇なんてただの都合のいい建前。
犯したくて堪らなかった。どんな声を上げて喘ぐのか、どんな顔をしてよがるのか。それが見たくて鴉は手にかける。
裾の裏側に隠している拷問用の棒。本来、これらは相手の皮膚に突き立てて痛みを与えるものだが尖りも角もない安全な棒は使い方によって姿を変える。
それを立証するように亀頭に触れ、半透明な液体を滴らせ続ける尿道口に押し当てるとズブブッと挿入していく。
「う、ぁ…あッ?!……は、ぅ…?」
流石に違和感を覚えたようでビクッと身体を跳ねらせて薄目を開ける。
だが意識は覚醒し切れていないようで虚ろな眼差しで天井を眺めているだけだった。
それを見てから尿道口に挿入した棒を引き抜き、再び挿入する。
ぐちゅっぐちゅっと音を響かせ、何度も抜き差しをしていると腰がビクッビクッと何度か跳ねて感じているのがひと目で分かる。
「やっぱり素質あるじゃねぇか……ほら、こうされたら気持ちいいだろ?」
「ふ、ぅッ!?あ、ぁぁあっ、あ!……ひ、ん…ぅ…っ」
棒を掻き回すとより声を上げ、弓なりに身体を仰け反らせた。
甲高く、甘い嬌声をあげて快楽から逃げるように腰をくねらせる遠流。それを眺めながら更に掻き混ぜたり、棒を回転させたり抜き差しを繰り返しているとイきそうなのか、何度も腰が繰り返し跳ね上がる。
だが棒はミッチリと穴を埋めつくしている。故に出す事は叶わない。
「ひ、ぃ…ぅ、う……ぁっ、や、ぁ…」
蚊の鳴くような声で出しながら快感から逃げるように腰をくねらせる。
それを腰を抱いて逃げられないようにすれば棒を膀胱内にまで侵入させようとすればちゅぷっと中に入ってしまう。
「おっと……手が滑って入ってしまった。ま、入ってしまっても出しゃいいんだから、いいよな?」
「う、ぅ…ん……?」
意識が混濁としていて何も返事を返せないのをいい事に遠流を上布団に上体を埋めさせるように四つん這いにさせれば下向きに垂れる性器を根元から扱き下ろす。
「ん、ふ…ッぅ、う……!」
下向きに扱けば当然、棒は膀胱から流れるように落ちてくる。それを防ぐように尿道口を人差し指で抑え、時折緩めて棒を少しだけ出させてからグッと奥に押し込んだりと焦らして限界まで絶頂感を高める。
「ぁあ……ッや、め…ッイ、かせ…て……ッ」
埋もれていたはずの頭を上げて声を振り絞る遠流。
どうやら薬で意識を混濁とさせていたはずが耐性が高かったのが定かではないが意識が覚醒したようだ。
鴉は遠流の尿道口を抑えつつ、亀頭を擦りながら問いかける。
「お、なんだアレだけ強いのを飲ませても意識覚醒させるとは流石に名軍師様だな。いいのか?イッたらクセになるぞ?」
「は、ぁ…はぁ……っ、い、いから…お、ねがい…だ…ッせつな、くて……辛い、んだ…ッ」
元々その素質ありと言わんばかりの身体なんだろうがそれ以上に自慰行為すらまともにしていなかったのか、隠しきれないほどの欲求不満のようだった。
「ああ、いいぜ。その首貰わない代わりに抜け出せないほどの快楽を刻み込んでやるよ」
「ひ、ぁ…っや、めてっぁ、あ────んんんぅぅううッ!!」
人差し指から手を離し、下に向かって一気に扱けば棒が飛び出すのと同時に勢いよく射精される。
布団に顔を押し付けて必死に声を殺そうとする。だが全身の痙攣は隠すまでもなく感じている様を現しており、射精し終えたと同時にジョロロロッとはしたなく放尿してしまっている。
それすらも感じてしまっているのか、腰はガクガクと震わせ、布団に上半身を埋めながらも快感を隠しきれていなかった。
「……ふー……ふー……ッは、ぁっあぁ……う、ぁ……っ」
頭に流れ込む快感の渦を必死に処理し、正常に戻そうとするが快感からは完全に逃げきれず、いまだ余韻から抜け出せずにいた。
涙を浮かばせ必死にまだ続く快感に耐えようとしているが身体は疼き、求める。更なる快感を。
快感に溺れて虚ろな眼差しであらぬ所を見つめる遠流の顔を眺めてから鴉は立ち上がる。
まだ遊んでいたくなる。だがそろそろ離れなければ完全に覚醒された後では後処理が面倒になる。
(さて、次こそは三好衆として仇を取らなきゃな……)
そう頭の中では考えてもやはりかつて友でもあった人を殺すのは些か気が引ける。
情が移る前に離れようと布団から離れようとすればグイッと裾を掴まれて引き止められる。
「……っ、ぅ……待っ、て…もっ、としてほしくて…たま、らないんだ……ッ」
「うっ、あんたって人は……!」
鴉が誰か分かっていないはずだ。見ず知らずの人に犯してほしいと乞う姿を見て胸がときめき、更に加虐的な事がしたくなるがグッと堪える。
「…んっ。そんなに続きがしたいならこの棒くれてやるから自慰行為したらいい。もしそれに飽きたら次は……そうだな、徳川領に"自分の意思"で来い。いいな?」
決して使者ではなく、偵察ではなく。自分自らの足で踏み入れるよう肩を掴ん説得すれば何となく理解していないものの分かったつもりでいる遠流は静かに縦に頷く。
遠流の手に棒を握らせて「またな」と言って開いたままの天井裏へと飛び乗る。
その姿をぼんやりと眺めていた遠流。カタリと音を立てて蓋が閉められたのを見てから手のひらに乗せられた棒に視線を下ろせばギュッと強く握りしめる。
(……これで、すれば……またさっきみたいになれるのか……?)
快感を忘れられない遠流は名残惜しさを埋めるように布団に身を預け、棒で自らの性器を犯した。
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