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朔と2人きりの夜
流石に、2人で入浴するわけにはいかないので、今日は我慢して交代で入る。
朔はお風呂を済ませると、母さんと一緒に林檎を剥き始めた。その間に僕も入浴する。それはそうと、何をさせても器用にできてしまう朔が羨ましい。
母さんは料理上手なのだが、どうにもそそっかしいから怪我が絶えない。いつも、どこかに小さな怪我をしている。
今日は皮剥きをしていて指先を切ったそうで、父さんが手当てをしていた。その間に、朔が林檎を剥いてくれたらしい。お風呂からあがると、朔がうさぎさん林檎を出してくれた。
父さんが、母さんのそそっかしさを注意する。僕は便乗した朔に、日頃の鈍臭さを注意された。僕、今日は何もやらかしてないのにな。
父さんも朔も、心配性過ぎると母さんは笑ったが、2人の目が本気過ぎて怖かった。これ以上お説教されるのは辛いので、そそくさと『おやすみなさい』をした。
朔は部屋に入るなり、僕をベッドに押し倒す。そして、キスだけで軽くイカされた。
お泊まりのルールその1、僕にえっちな声を出させない。そもそも、ルールなんて守る気があるのか疑わしい。
「朔、もうダメ····声出ちゃう」
「それは困るな。ちゃんと我慢しててくれよ」
「んぇ? そうじゃ、ないでしょ··んっ」
朔は、僕が絶対に声を我慢できないだろうから、今日はえっちはシないと言っていた。けれど、こんなえっちなキスはえっちに入らないのだろうか。
満足のゆくまでキスを交わし、朔は僕を抱えて寝る体勢に入った。僕は、なんだか物足りない。
朔の腕をスルッと抜け出し、ズボン越しに朔のおちんちんに触れる。はち切れそうなくらい勃っているのに、このまま寝るつもりだったのだろうか。
「朔、おちんちん痛くない?」
「····大丈夫だ。今日はデキねぇからな。寝よう」
「こんな状態で寝れるの?」
「······寝る」
痩せ我慢は身体に悪いんだぞ。僕は心の中でそう呟いた。僕の為に我慢をしてくれている朔に、そんな鬼みたいな事は言えないが。
「僕が咥えるだけだったら、声出ないから平気だよね?」
「平気じゃねぇ。お前、咥えながらいつも喘いでんだろ」
「えっ!? そ、そんな事····ないよ?」
「ある。証拠の動画見せてやろうか?」
「い、いいよ····え? 動画?」
「莉久と大畠がよく撮ってんだろ。いつも送ってもらってるんだ」
2人がしょっちゅう撮っているのは知っていたが、それを朔に送っているのは知らなかった。僕がそう言うと、八千代も含めた例の僕共有グループで、画像だけでなく動画も全て共有しているのだと教えてくれた。
なんてこった。僕の知らないところで何をしてくれているんだか。
僕が呆れて『ダメだよ』と言うと『ダメじゃねぇ』と言われた。なんでだ····。
何を言っても無駄っぽいので諦める事にした。とりあえず、朔のおちんちんを楽にしてあげようと、声を出さないように気をつけながらしゃぶる。音を立てないようにも注意しなければ。
朔は朔で、喉奥に突っ込まないように頑張ってくれている。僕のしゃぶり方が焦れったいのか、たまに頭を掴んでやらかしそうになっているのが愛おしい。
どれくらい経っただろう。夢中でしゃぶっていると、朔が僕のお尻を持ち上げて自分の顔の前に持ってきた。そして、そのままアナルを舐め始めた。勿論、僕は朔のおちんちんを咥えたままだ。
69 は啓吾に時々やらされるが、お尻を持ち上げられての体勢は初めてだ。これは、めちゃくちゃ恥ずかしい。
「朔 ····恥ずかしぃ よ····」
「ん。俺ばっかずっとシてもらって悪いからな。頑張ってくれてる結人にもご褒美だ」
「ひぅ····」
「しー····。ゆっくりするから、声は我慢だぞ」
朔の“しー”が耳に刺さり、甘イキしてしまった。けれど、声は絶対に我慢だ。
僕たちは、熱い吐息に声を隠しながら互いを貪った。かなり長い時間が経ったと思う。
何度もイカされてヘロヘロになった僕を見かねて、朔が1度だけ喉奥に突っ込んでイッてくれた。
お泊まりのルールその2、バレるとマズい証拠は持ち帰る。こんなルール、僕は知らなかったのだが皆で決めた事らしい。やる気満々だったんじゃないか。
自分たちの事は、自分たちがよく分かってるって事なんだろうね。
少し落ち着き、ベッドに入り抱き合って眠る。夜は少し冷えるので、朔の体温がとても心地良い。
夜中、僕は寝返りをうって仰向けになった。眠ったままの朔に抱き寄せられ、うっすらと目が覚める。ぼんやり天井を眺めていると、不意に朔の息が耳にかかった。
思わず身体が跳ねてしまう。けれど、1度眠った朔は起きない。朔が呼吸をする度、耳に息がかかって身体が跳ねる。どうしても耳に集中してしまい、しまいには耳で甘イキしてしまった。
そろそろ声が出てしまいそうなほど、甘イキし続けてふわふわしてきた。どうしよう。朔が思い切り抱き締めているから身動きが取れない。
「朔····朔····」
申し訳ないとは思ったが、朔を起こすことにした。理性が残っているうちに離れてもらわなければ。
しかし、何度呼んでも起きない。これは、奥の手を使うしかない。
「朔····え、えっちシたいな」
この手だけは使いたくなかった。恥ずかし過ぎて、唇は震え涙が滲む。
けれど、羞恥心を押し殺した甲斐はあった。朔が少し目を覚ましたのだ。この隙に、腕を緩めてもらって体勢を変えなくては。
「ん。俺も」
おや。朔の様子が····。
「んんっ!?」
寝惚けた朔が、僕の言葉を鵜呑みにして襲ってきた。いきなり、喉奥まで舐めてしまうような激しいキスを見舞われる。
(ダメだ。早く止めなくちゃ··って····力強すぎだよぉ····)
僕に跨った朔に、両手を頭上で押さえられている。片手でだ。それだけで、お尻がきゅんきゅんして甘イキしてしまう。
しかし、八千代に“ゴリラ”だなんてよく言えたものだ。りっくんと啓吾に押さえられた時だって、敵わないものの微動だにしないわけではない。だが、今まさに、加減を忘れた朔に押さえつけられると微動だにしないのだ。
反対の手は僕の目を塞いでいて、朔の乱れた吐息が脳でこだましている。
「は··ふぅ····ぁっ、朔 ぅ····」
「ん··結人····愛してる」
止めるつもりで呼んだのだが、耳元で囁かれて完全に堕ちてしまった。寝惚けて色気マックスの朔を相手に、理性ギリギリで抵抗するなんて無謀だったのだ。
「ひぁ、僕もぉ····僕も愛ひてるよぉ」
朔は僕のお尻をいじる為に、目を塞いでいた手を退 けた。霞む視界に入ったのは、頬を赤く染める朔。愛を囁き合って照れているのか、はたまた酷く興奮しているのか。どちらにせよえっちぃ。
「ケツ、弄んぞ」
僕の返事など聞く気はなく、再びキスで口を塞がれる。僕の息まで飲みこんでしまうような、深くて食べられるキス。大きくて長い舌で、口内を隈なく舐められる。
苦しくなって目を開けると、バチッと目が合った。細められたえっち過ぎる目。火花が散るような衝撃を受けた。見られているだけなのに、視線で犯されているようだ。
そんな僕になど構わず、口を犯しながら指でゆっくりとお尻を解す朔。僕にはもう、止める術などない。
朔が、息をする間 をくれる。きっと、次の瞬間にでも激しいキスをしたいのだろう。けれど、唇を吸うばかりで舌を引っ込めてくれている。
僕は勇気をだして、朔の唇をはむっと食べてみた。苦しいけれど、それでもいいから激しいキスをしてほしかったのだ。
しかし、僕の思惑通りにはいかなかった。朔は、僕の顎を押さえて、凄い勢いで顔を離した。
「お前····なんつぅ甘え方すんだ。挿れねぇように我慢してんだぞ。あんま煽んな」
いつの間にかしっかり目が覚めていた朔は、迷子だった理性を取り戻していた。そして、どうやら僕だけイカせるつもりだったらしい。
そんなの狡いや。僕だって、朔に気持ちよくなってほしいのに。
「はぇ··ごめ····でもね、あのね。僕、朔とえっちシたい」
さっきの“奥の手”とは違う、本音を零してしまった。
「····っ!? おまっ····だ··めだ。今日は洗浄もしてねぇだろ」
「····せ、洗浄したって言ったら、シてくれる?」
朔は返事をする余裕もなく、手で思い切り僕の口を塞いで上から一気にねじ込んだ。ずっと弄ってくれていたから、奥まで一口で飲みこんでしまう。
「ん゙ん゙ん゙っっ!!! ····っはぁ··お゙っぎぃ····」
「苦しいか?」
「苦ひぃ····けろ··朔 でいっぱいにゃの、嬉 ひぃ」
僕は両手を伸ばして朔を呼ぶ。抱き締めてくれると同時に、グポッと奥に入る。
朔は、手を組んで僕の頭に掛けた。今度はキスで口を塞ぎ、高速ピストンでぐぽぐぽする。僕が声を我慢できているうちに終わらせる気なんだ。
けどこんなの、声を我慢するなんて不可能だよ。
朔は、容赦のない結腸責めをして、貫いたまま最奥で長い長い射精をした。僕はお腹を抱え、熱くなっていくのを感じる。凄く幸せな気分だ。
片付けを終えた朔は、横になって僕を抱き締めてくれる。僕も朔に抱きつく。早く、熱のこもった身体を落ち着かせなければ······。
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