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番外編『少年王子・九条少年の事件簿』

★保育所へ通っていた5歳児の九条。彼はこの頃から優秀さを発揮していたのだ。 そんな彼がクラスでの問題を華麗に解決してしまう? カリスマとは?イケメンとは? 不条理を噛み締めるモブ少年に、どうぞ同情してやって下さいw あとは、若かりし九条の父もちょこっと登場。 ■■■■■ 市内にある至って普通の保育所。 その5歳のクラスには、保育士の間で密かに『王子』と呼ばれている少年が居た。 名前は九条一臣という。 顔は5歳にして既に整っており、頭の回転も早く、スポーツも得意。 何処か達観している節があり、いつも余裕で何事も軽くこなしてしまう。 将来がとても楽しみな男の子だ。 彼は少々というか、かなり気を使う家庭に生まれていた。 それは個人情報なので口には出せないが…。 家庭の事情は別にして、一臣はそのイケメンオーラで癒し何でもほぼパーフェクトに応えてくれるので、とても担任孝行だった。 彼が心のささくれだった保育士達にとって、オアシスといっても過言ではなかったのだ。 そんな一臣を心底気に入らない少年が居た。 クラスのリーダー格の桑田《くわだ》摩波呂《まはろ》だ。 摩波呂は、所謂性格がガキ大将タイプ。 ヤンチャで無理難題を言ってみたり、やりたくないと他の子どもも誘って担任を困らせてみたり。 好きな女の子をわざと虐めたりしていた。 正直、担任からすると手の掛かる子どもだった。 声は大きいし、お喋りで話出すと止まらなく、体も大きいので存在感がある。 なので、一度摩波呂が集中力を切らせると一変にクラス崩壊に近い状態が起きてしまう。 虐められた女の子の保護者からのクレームも入る。 早出に延長、日中の保育に子どものトラブル、掃除に片づけ、給食の配膳。 子どもが寝ている間にお帳面を書いて、時間がとれれば日誌。 他にも製作の準備や諸々、山ほどの書類…。 夕方、仕事が出来るといいが。 今日は他の保護者からの要望があり、個人懇談。 今日も定時には帰れない…。 直ぐに朝が来たと思ったら、一日が始まるのだ。

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