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「え~あ~…スゥ―、ミエール~ミラーイ、え~フューチャー、っと、あ~ん~来た来た来た―」
難しい顔で唸っていた湊の『来た』という言葉に祐羽はドキッとする。
とうとう結果が出るのだと思うと、期待と共に不安も募る。
九条との相性はどうなのか?
この先も一緒に仲良く居たいからこそ、普段はそこまで気にしていない占い結果に一喜一憂してしまう。
お願いします、神様…!!
思わずそう願わずにはいられない。
学校のそれもオカルト部の胡散臭い占い師に本気の祐羽は、正直いって詐欺師から見ると格好の餌食だろう。
ここが学校で良かったなと中瀬が見れば確実に思うはずだ。
「…出ました」
「!!」
思わず身を乗り出した祐羽に、湊がニコリと笑った。
「君とお相手の相性だが…文句無しに良い。なんなら、めちゃくちゃ良いし、この先も愛し愛され絶対に離れないよ」
「ほ、本当ですか?!はぁ~~~良かったー…!!」
安堵の息を吐いて、祐羽は体の力を抜いた。
良かった…九条さんと僕、相性めちゃくちゃ良いんだ!
この先も離れないって。僕はそのつもりだけど、九条さんもそうって事だよね?
しかも、愛されてる…愛…クフッ。
言葉を脳内で反芻すると恥ずかしさが込み上げてきて、照れからぐにゃぐにゃになってしまう。
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