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ドット「残りは青色と黒色か。んー、九頭お前なんか知ってる?」
虹「え、俺だけハードルたか……」
ドット「青と黒は正直わからん。前回話した組もわかってないんじゃない?」
紫「難しいですね。この2色に関しては運命の人もなかなか見かけませんし」
ドット「ってか俺黒色の運命の人知らない。誰?」
紫「実は…私も知らなくて……」
ドット「運命のほうすら知らないってすごいよな、こりゃ無理だ。
『青色』のことちょっと話すか。九頭、青色の運命の人は見たことあるの?」
虹「…実は、ちょっと話したことが……」
ドット「は、まじ!?それ先に言え!」
虹「だ、だってそんなにいいことじゃないし……
その…俺も向こうもあんまり学校行けてないから年何回か先生に呼ばてて、その集まりで」
ドット「なるほどなー、どんな奴?」
虹「……儚い…かな」
ドット「儚い?」
虹「ん。なんか消えそう…ほんと、風とかですぐ飛ばされていきそうな……」
ドット「……九頭あのさ、俺お前のこと知ってるし歌も聞いてるけど、ここでそういうの出すのはちょっと…」
虹「!? ちがっ、そういうのじゃなくて本当に!!」
紫「まぁまぁ。青色の運命の人については私もよく知っています。主に私が担当していますから」
虹「あ、そっか、ですよね」
ドット「え、そうなの??」
緋「そうなんですか? 僕家庭の事情とか、荒れてて学校来てないとか、そんな噂ばっかり聞いてて」
濃紅「私もっ」
ドット「俺もそうだった。けど六花先生が担当って言うんなら、もしかして……」
紫「そうですね。なので九頭くんが言う〝儚い〟という例えはあってるのかもしれません。青薔薇が彼にいい影響を与えてくれるといいんですが」
緋「…青色の薔薇…知らない……」
濃紅「私も、よく……」
ドット「実は俺も…」
紫「九頭くんはどうですか?」
虹「………実は…」
ドット「お前なぁ!」
虹「ひぃぃ!だってあまりにも彼が消えそうだから…なんか調べちゃって……それで…」
ドット「で? 誰なの」
虹「……うーん…」
ドット「うーん?」
紫「クスクス、青薔薇の方はとても微妙な立ち位置で、なんで言えばいいかわからないんです」
緋「立ち位置?」
ドット「それって生徒とか先生とか、そういう括りで表すのが難しい的な?」
紫「はい、とても」
ドット「とても……そうか…
それはいつくっ付くのかもわからないな」
紫「そうですね。もしかしたら残りの中でも早いうちに結ばれるかもしれませんし、一番最後かもしれませんし。
結ばれる場所も学校ではないかもしれません。見守ることも難しい色ですね。
でも、きっと彼ららしく進んでいきますよ」
ドット「んー、だといいな」
虹「桃色もそうだけど、俺は青色も早くどうにかならないかと思ってます…」
紫「ここまで残ってる色は各々何か抱えていますね。
あと5本。来年3月までに結ばれるといいですが。
今返されてる色が、また新しい薔薇と運命の人になって再び配られますから」
ドット「巡るんだなー、そうやってこの学園はできてるのか、なんか不思議だ」
虹「ん、不思議……」
ドット「……さて。じゃあこれで解散でいい? もう話すことないよな」
緋「はいっ」
濃紅「大丈夫です」
虹「解散で、いいです」
紫「はい、問題ないですね」
ドット「よし、ならこれで。もうこのメンツで集まることないだろうし話すこともないだろうけど、各々楽しくやってけよ。早乙女は特に無理せずな」
濃紅「ふふ、はいっ」
紫「彼女とはもうこの先話せることはないでしょうからね。どうかお元気で。なにかあれば保健室に来てください。私は処置を許されないでしょうけど」
濃紅「ありがとうございます」
ドット「じゃ、黒色のこと話してないけどこれで解散。
おつかれー」
紫「お疲れさまです」
緋「お疲れさまでしたっ」
虹「失礼します…」
濃紅「さよなら」
濃紅 (『黒色』は、確か私たちが指輪を返しにいったとき十ちゃんが校長先生と話してたな。『もう返されてるよ』って。
だから残りは後4つなんだけど……
まぁ、いいや)
5本の薔薇による秘密の会合 2
〜fin〜
***
[情報]
◯青薔薇
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◯黒薔薇
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