「ビスチェも凄いよ。さぁ、口を開けて」 僕に言われるがままに唇を開くビスチェ。 早く僕に夢中になって発情して欲しくて、僕はビスチェが大好きな濃厚なキスを仕掛けることにした。丁寧に歯列を舐め、くすぐるように上顎を優しく舐めていたら、突然その舌が絡め取られて驚愕する。 「……！！！」 僕がいつもするように、ちゅくちゅくと吸ってきたり、舌を絡めて擦りつけてみたり、つたないながらに一生懸命に小さな舌が動いて、僕に快感を与えようと動いている。 僕の髪を愛しそうにまさぐりながら、悩ましげに僅かに身体が震えるのがなんともいえず艶めかしい。 いつも僕からの愛撫を幸せそうに受け入れてくれるだけだったのに、まさかビスチェからこんなにも情熱的に僕を求めてくれるだなんて。そのけなげな舌の動きに「大好き！　大好き！」と言われてるような気がして、僕は自分からは極力動かずに、ビスチェがしてくれることを思う存分堪能した。 知らなかった……求められることがこんなにも幸せだとは……！ 「ラルフ……？」 なぜか不思議そうにビスチェが僕を見上げる。それがまた可愛くて、心の声が漏れた。 「ビスチェから……僕を求めて……っ」 「改めてそう言われると恥ずかしいんだけど」 「嬉しいよビスチェ……愛してる。愛してる。愛してる」 恥ずかしいと言われても、もう心の声が口から転がり出るのを止められない。 「本当に、愛しているんだ……！」 僕の心からの叫びを聞いて、ビスチェが蕩けたように笑った。 「ラルフ……オレも、愛してる」 しかも、僕の首に腕を回して上目遣いでこんな事を言ってくる。 「抱いて。ラルフをぜんぶ、ちょうだい……！」 「ビスチェ……！」 もう気持ちをおさえられなくて、ビスチェの服を剥ぎ取った。全力で優しくしたいと思ってはいるが、気持ちが昂ぶりすぎて実現できるかは自信が無い。多分僕の方が先に発情してしまうに違いない。 真珠のようになめらかで光沢のある肌にそっと触れたら、もう止まらなくなった。 「あ、あん……あ」 既に立ち上がっている胸の粒をクニクニと揉みながら、目の前に無防備に晒された首筋にそっと唇を寄せる。 やっと思う存分可愛がることができると思うと感慨深い。 白い首筋の中でも、今までチョーカーに守られて触れることすら許されなかった部分をひたすら舐める。そのたびに上がる甘い声に、自分の中の獰猛な何かが引きずり出されていくようだった。 次第に舐めるだけでは飽き足らず、吸い付き、甘噛みし、唇と舌と歯に感じる喉の動きに魅了されていく。