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枯らされた友情10

 せめて睨みつけようと思った。  だが、すぐに目を逸らした。 「あれ? ちゃんと見なよ」  震えが背中を走る。  認めたくない。  クチャリ。  類沢が自分の頬に付いた白い液体を掬い取る。 「教師の顔汚したんだからさ」  有り得ない。  信じたくない。  類沢はそれを首筋に塗りたくった。  ヌルヌルとした感触と共に快感が押し寄せてくる。 「ふッ……んん」  しつこく首を撫でられ、耳を甘咬みされる。  また自分のものが熱を帯びてくるのを感じた。  ピチャ。 「嫌で堪らない? 親友と同じ目に合ってるってのがさ」  鼻の先で舌なめずりをする類沢を殺したくて仕方が無かった。  だが、快感がその思いを許さない。  一瞬、彼の後ろの時計が目に入る。  六時十五分。  嘘だろ。  まだ、五分しか経ってないのか。  震える膝を何とか抑える。 「いきなり怯えてどうした?」  ガリっと太腿を引っ掻かれる。 「がッッ」  全身が仰け反った。 「まだまだなのにね」

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