112 / 115
おまけ06
忍の髪が好きだ。
こう、指通りがさらあって。
キスが離れて、忍がオレの手を指で叩いた。
「ぐちゃぐちゃになるからやめろ触んな」
「触り心地良いから」
「てめえなあ……」
頬を赤らめながらオレの髪を掴む。
ぐわし、と。
思いきり髪型崩しに来てるところが堪らない。
「くすぐったいんですけど」
「おかゆい所はありませんかー」
低音ボイスで容赦なく。
その手を優しく握って、押し倒す。
「こう、床にバッて広がるのすげぇイイ」
「傷むからやめろ」
束ねようとするのを拘束して止める。
細い体に密着すると、心臓が言うことを聞かなくなる。
可愛い。
なんでこんなに可愛いんだろう。
さらさらの髪も、白い肌も、不機嫌な眼も。
歪んだ薄い唇も、小ぶりな耳も。
「ふ……てめぇはストライクポイント多すぎなんだよ」
「ポイントじゃねえよ。フル。オレはフル忍のことが好きなの。どことか決まってない。全部」
「……だっせ」
ほらまた眼を逸らす。
喜んでんのモロバレ。
ちゅ、とタンクトップの上から乳首に吸い付くと、面白いくらい腹筋に緊張を走らせる。
固くなった体に手を這わせる。
「あ、ん」
「なに今の。可愛すぎ」
「こ……ろす」
濡れた舌で強めに舐め上げる。
「ぅひっ」
反対は指で強めに捻る。
服越しってのがたまらない。
擦れる感覚にこっちまでゾクゾクしそう。
「調子、んなっ」
「忍の舐めたい。脱がすね」
「ちょっ、嘘だろ」
腰骨に指を沿わせて下着ごとずり下ろす。
脚を閉じても関係ない。
片手で固定して、忍から見えるように熱い舌を近づける。
「ぃっ、ああ!」
すぐに絡み付いた粘液が垂れていく。
反応を見ながらグリグリと先端を虐める。
舌先だけで好きな人を支配できる快感。
酔いそうなほど狂おしい。
「出せよ。忍」
「は、あ……い、やだ」
「へえ?」
裏筋を人差し指でなぞり上げながら、上体を起こし、眼を瞑った忍の唇を食む。
「ん、んん」
緩く握ってスライドさせる。
ぐっちゅぐっちゅ。
卑猥な音に脳まで痺れてくる。
熱くて柔らかい液体。
「ば、かやろ」
キッと涙眼でこちらを見た忍が、達して仰け反った。
どうしよ。
気絶しそうだ。
そんな顔で罵られたら。
ともだちにシェアしよう!