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第31話

 夏川の舌に口内をまさぐられ、朝霧が呻く。  スーツのズボンからシャツを引っ張り出し、現れた朝霧の素肌を夏川が撫でる。 「んっ」  胸の尖りに触れた夏川の指が、そこを痛いくらい摘まみ上げる。 「あっ」  夏川が朝霧のシャツの襟を乱暴に広げたせいで、ボタンが2.3個弾け、床を転がっていく。  上半身裸の朝霧の胸に、夏川が吸いつく。乳首に軽く歯をたてられて、朝霧の腰が震えた。 「あんっ…リョウ、電車いっちゃうよ」  朝霧はそう呟きながらも、夏川を強く拒絶できずにいた。  夏川は朝霧のズボンのベルトを緩めると、下着と一緒に引き降ろした。 「あっ」  昨晩散々したのに、朝霧の屹立は既に勃ち上がり、蜜を零していた。  夏川はしゃがむと、見せつけるように朝霧の屹立を根元から舐める。 「もうガチガチじゃん」  夏川の言葉に朝霧の頬が染まる。  夏川は自分の指を舐めると、濡れた指で朝霧の蕾を揉み、指先を中に入れた。 「ああ…んっ」  昨晩の名残でそこはすぐに柔らかく綻び、夏川の指に媚びるようにまとわりついた。 「ココも待ちきれないってさ」  朝霧は夏川の言葉を否定できなかった。  夏川の指を引き抜かれたソコがどれだけ淫らに収縮しているか、自覚があったからだ。  夏川がゆっくりとジーンズの前をくつろげる。  夏川の身に着けている灰色のボクサーパンツは、一部だけ色が濃くなっていた。  夏川の手によって引っ張り出された彼の屹立を見た瞬間、朝霧の頭から終電のことはすっかり消え去った。 「あ……大っきいね」  朝霧は張りだして丸みをおびた夏川の先端にそっと触れた。  そんな朝霧の仕草を夏川はくすりと笑う。 「これは帝のなんだから、もっとちゃんと触っていいんだよ」  夏川はそう言うと、朝霧の手首を掴み、己の屹立へと導いた。  朝霧が夏川のソレを握り、ゆっくりと擦りあげる。 「どう? 」  夏川の問いに朝霧はごくりと唾を飲んだ。 「おっきくて」 「うん」 「濡れてて……熱い」 「帝のことを考えると、いつもこうなるんだ」  夏川は照れたように笑った。

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