32 / 56
純愛Ⅲ-ワイルドな夜編-《咲輝side》4
俺は近くにあったティッシュで緋禄の顔を拭く。
「やったー!口で咲輝をイカせ…」
緋禄が嬉しくて万歳をしている途中で、俺は緋禄を押し倒した。
「こんなことされたら、お前のことめちゃくちゃにするぞ?」
押し倒されたことに驚いたのか、少し間を置いて緋禄が俺を見つめる。
「もちろん、いいよ」
その綺麗な瞳に、俺の欲望が爆発しそうになる。
「後悔するなよ?」
「しないよ」
その発言で俺のスイッチが入る。
キスをしながら両手で緋禄の乳首をいじる。
「ん、ふ…ンンッ、は、ぁ…あん、乳首だけ、やだぁ」
ここが弱いのを知っているから。
時間をかけて慣らして、俺だけの体を仕込んできたのに。
この姿があいつに見られたのかもしれないと想像しただけで腹が立つ。
乳首だけでこんなに体をのけ反らせて。
シーツを掴んでイキそうになって。
―…俺のものなのに
「咲、輝…あっ、んん、あっ、あぁ…は…下も、…いじって」
俺は無視して乳首だけを攻め続ける。
両乳首に唾液を垂らして高速で人差し指を往復させたり、乳頭をキュッと摘まんだりして。
唾液がローションみたいにヌルヌルしてそれだけでもうイキそうになっているのが分かった。
「や、あ、はっ―…さ、きっ!乳首、イク…下もいじって、…あっあっ、ん、イク、イクっ!ん、…アァッ!イクっ!」
そして緋禄は再び乳首だけでイッた。
「はぁ…はぁ…なんで…下もいじって…くれないの…?」
「他の男とどこかに行こうとした罰だ」
「咲輝だって俺を放置しただろ!」
逆に今度は緋禄が俺を押し倒して、再び硬くなっている俺のモノを口に含んだ。
―…今は優しくしてやれないのに
その思った瞬間、両手で緋禄の頭を掴んで俺のペースでガンガン頭を上下させた。
「ンンッ、んぐ、―…んっ、ん、ン、…ンッ!」
―…興奮する
と、同時に苦しそうな緋禄が見えて我に返り手を離した。
「大丈夫か緋禄?」
「咲輝、もうコレ欲しい…いれたい」
そう言われ、俺は荷物からいつものローションを取り出した。
いつものように指で解してから、コンドームを装着。
そして緋禄の秘部にもローションを塗りたくり、硬くなっている俺自身を押し当てた。
そのまま正常位でゆっくり挿入。
「あ、咲輝…きた、ぁ…」
すぐに奥まで到達した瞬間、早く緋禄を支配したくて物凄い速度で腰を動かしている自分がいた。
「あっ、アァッ!あっ―…ん、あっ、は、アァッ!」
いつもは緋禄の様子を見ながら、ゆっくり、徐々に速度をあげていくのに。
欲望が優先されてしまう。
「あっ、咲っ輝―…あっ、激し、い…」
もっと、したい。
もっと、緋禄を感じたい。
満足のいくまで、もっと。
そう考えていると、いつの間にか緋禄の奥で果てたことに気付き俺自身をズルリと抜いた。
精液が溜まったコンドームを縛り、再び新しいコンドームを装着。
そして緋禄の秘部にローションを垂らし、また正常位で挿入した。
まだ、足りない。
全然、足りない。
激しくされる度に緋禄が締め付けてくるのがたまらない。
「あっ、咲輝―…あっあっ、ん、また、激しぃぃっ!アッ、ンンッ!は、…あっ」
「嫌、か?」
息を切らしながら、緋禄を見下ろし腰の動きは止めずに問いかけた。
「あっ、アァッ、嫌じゃ、ない!めちゃくちゃにして、いいよ!…アァッ、は…ンンッ」
―…あぁもう、そんなこと言われたら
俺は緋禄の足を肩に乗せて屈曲位で奥まで出し入れをした。
「それ!あっ、好きぃ!あっ、アァッ、イイッ、咲輝っ」
「何が好きなんだ?出し入れが?俺が?」
結合部からのイヤらしい音と緋禄の喘ぎ声が室内に響き渡る。
「咲輝が!咲輝がすきっ、あっ、ん―…アァッ、は…咲輝っ、すき、…好、きぃ」
「咲輝が好き」と、言ってもらえるなんて思っていなかった。
恋人ごっこを始めてから緋禄に好きと言われたことがあっただろうか?
ただ単に緋禄は俺が好きなのではなく、性行為をしたいだけなのか?と思ったこともある。
緋禄からのたった2文字がこんなにも心を踊らせる。
「もっと言って、緋禄」
「す、きっ!アッ、咲輝!好きっ!ンンッ、すきぃ」
激しく攻めたいのに、嬉しい気持ちが優先して顔が綻んでしまう。
俺はそれを悟られないように体位を後背位に変えて、後ろから緋禄を激しく突いた。
「俺も好きだよ」
そう後ろから耳元で囁くと、緋禄がキュウっと締め付けてくる。
背中を舐め、耳を舐め、首筋に吸い付きながら出し入れを繰り返す。
「好きっ、咲輝、ア、気持ち…い!アァッ、ん、あっ、イクっ!ん、…イクっ」
そして緋禄が果ててベッドに精液を放出させたことに興奮して、後ろから緋禄を抱きしめながら俺も果てた。
ともだちにシェアしよう!