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今まで出来なかったことと、これからは出来ることと-2-C-
最初は触れ合わせるだけ。
お互いに啄むように口づけるうち、自然と触れ合わせる時間が長くなっていく。やがて佑の手が洋佑の頬を包み込むと同時、どちらからともなく舌を差し出すようにして深く重ね合う。
息を継ぐ間も惜しんで夢中になっているうちに、佑が洋佑をソファの背凭れに押し付けるように姿勢を変えていく。佑の手が下へと降りて、シャツを引き出すと中へと潜り込んできた。肌を探られる感覚に小さく肩が跳ねる。
「……──は……」
息苦しさに眉を寄せる頃、漸く離れた。
互いの熱を移し合うように触れては離れ、また舌を絡め、を繰り返すうちに、自然と洋佑の腕が佑の首へと回されていく。
「た、すく……」
熱帯びた吐息交じりに囁かれる名前に佑は静かに眼を閉じる。シャツの中を探っていた指を抜くと、ボタンを外すために襟もとへと指を這わせる。
「……、…あんまり、煽らないで……我慢できなくなるから」
緩んだ襟もとへと鼻先を埋める。ちゅ、と音を立てながら肌を吸っては離れる動きに洋佑は自分から喉を差し出すように体の向きを変える。
「…だ、って……」
肌を滑る佑の頭を抱え込むよう腕を回す。思いもよらない言葉とプレゼントに嬉しさと恥ずかしさと──他にも色々とごちゃ混ぜになった感情から、自然と佑が欲しいと思ってしまったのだ。
ボタンを外し終えた指が裾から上へと這い上る。同時に唇が更に下へと下がる動きに洋佑は息を飲んだ。
「……」
ほんの少し堅くなった小さな突起。半ば埋もれたままのそれ、先端部分をちょんちょんと指先で突かれて一瞬体に力が籠る。
「あっ──!」
びく、と大袈裟な程に跳ねた体。佑は表情だけで笑うと、そのまま、指先で先端だけを緩く突く。
「ん。可愛い」
ふにふにと指先で弄ばれるだけで声が漏れそうになる。反射的に唇を噛むと、親指と人差し指で少し強めに摘まみ上げられた。
「ぁ、っ…ば、か…」
「だって。声、我慢するから」
不満そうに眼を細めるが、口元は笑っている。摘まみ上げた乳首から指を離すと、今度は唇を被せて甘やかしてくる。
ぬるついた舌で丁寧に舐められ、堪え切れずに声が漏れる。
「ふ、ぁ……、それ、……」
「ん……好き、でしょ」
否定できずに目を伏せた。止められないことをいいことに、佑は尖らせた舌先で突いたり、軽く歯を立てたりと丁寧な愛撫を施され、思わず下肢を佑の太腿に摺り寄せてしまう。
ぎ、ぎ、と不自然にソファが揺れる音に混じり、小さな水音。気のすむまで吸ったり舐めたりした後、ちゅ、と音を立てながら胸から顔を外し、洋佑を見上げてくる。
「……洋佑さん」
「な、に……?」
答えながらも腰を揺らすのを止められない。すり、と押し付けたズボンの前立ては膨らんでおり、薄く濡れが広がっている。
「可愛い」
軽く触れるだけの口付け。愛しげな手つきで腰を撫で下り、そのまま尻肉を掴むように指が這わされる。
「ッ──」
思わず体を倒す。佑の首筋へと顔を埋めるようにしながら、下肢を震わせた。
「……明日…、朝、一緒に散歩したら……ゆっくり「シよ」?」
微妙に発音を変えながら、布の上から奥を探るように指が這わされる。びく、と跳ねた腰の下、太腿を揺らして行為を思わせる動きで刺激してくる。
「ぁ、…っ、…で、るから…──」
ぐり、と布の下で昂った肉を押し上げられ息が詰まる。しがみつく腕に力が籠り、眼を閉じてしまう。
「……出して」
どこか熱に浮かされた口調。行為を思わせる動きで太腿を揺らされ、腰を掴まれ更に強く。ぐちゅぐちゅと濡れた布の音を聞きながら、洋佑は眼を閉じる。
もう一押し、とばかり。震える耳朶へと舌を這わされ、あっけなく崩壊した。
「ん、ふぅ…ぁ、ぁあ……──ッ……」
ズボンの下。跳ねる性器の先から溢れたもので染みが広がっていく。達した直後、びくびくと震える背中を優しく撫でながら、佑は耳にそっと息を吹きかけた。
「ひッ……ぅ、」
怯えたように体を硬直させた洋佑の耳へと再び唇が寄せられる。やわやわと食む動きは優しいが、今の洋佑にとっては辛いもので。
「ぁ、…だめ、また……」
涙声。すり、と佑の首筋に顔を埋める。甘えた動きに佑は嬉しそうに表情を緩めながら一度強く抱きしめた。
「……後でちゃんと洗うから……ね」
子供をあやすような口調。佑の腕の中で小さく頷きながら、洋佑はまた腰を揺らめかせた。
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