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母は、倒れた父になげき悲しむ。
「一体なんでこんな事に…!」
そこに俺が爽やかに言う。
「父ちゃんは俺の亀甲縛り姿を見て、倒れたんだ」
俺が涼しい顔でそう言うと、母は俺にツッコミをいれる。
「春ちゃん!」
「あなたなんて格好をしているの!?」
母がそう言うと、俺は真顔でこう答える。
「うるさい黙れ!俺様の趣味だ!!」
その瞬間、俺の一言に家族は崩壊。
父は息子にショックを受けて酒に溺れる。
母は家庭から離れて、外で男を作っちゃう。
兄は見事に受験に失敗する。まるでそれは、積み木崩しのようなシナリオだ。
「あーっはっは!」
俺は自分の描いた空想の世界に桟橋の上で、一人爆笑した。
爆笑して、爆笑して、腹筋がわれるほど
俺は爆笑した。
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