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第2話

 ――夜。 帰宅し、食事や入浴を終えた後、俺は呼び出されてジェフリー様の寝室へと向かった。  それが二時間ほど前の事だ。 「ゃ……ぁ、あ……あ、もう、もう止め……ッ」  俺は両手でギュッとシーツを握りながら、涙ぐんでいる。  理由は、ずっとジェフリー様が俺の後孔を解しているせいだ。もどかしすぎて、何も考えられなくなりそうなのに、決定的な刺激は与えられない。 「止めろ……止めてくれ……っ、ぁァ――」 「敬語はどうしたのかな? エドガー」 「あ、ぁ……あああ……もう、もうヤだ、ぁア! ああ……っ」  全身が熱くて、訳が分からなくなってしまった俺は、ついにボロボロと泣きながら、何度も首を振った。 「まだまだ夜は長い。だから、きちんと今夜のメニューも考えないとね」  笑み交じりのジェフリー様の声音が、室内に響いている。他には、俺の後孔を暴くジェフリー様の指がまとった香油の水音がする。他には――俺の声がする。 「あああ、ジェフリー様ぁ! お願いだ、あ、ァ! もうイきた――」 「まだダメだよ。本当、君はダメな執事だね。堪え性が無さ過ぎる」 「ひっ、く……んン――!」  声を抑えられなくなった俺は、泣きながら喘いだ。いつ、己が意識を飛ばしたのかは、覚えていない。ただその後、懐かしい夢を見た。

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