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あなた色に染められて④
チュッチュッと口付けられれば、それだけで気持ち良くて……俺は蕩けてしまいそうになる。夢中で成宮先生の首にしがみついて、唇が離れそうになれば、更にその腕に力を込めた。
「どうした?今日はヤケに積極的じゃん」
「だって、だって……」
成宮先生が自分のことでヤキモチを妬いてくれることが嬉しいだなんて、正直俺もイカレてる。だって、こんなに独占欲が強くてワガママな恋人なんて、尻尾を巻いて逃げて行くのが普通だろう。
でも、それが嬉しいだなんて、この目の前にいる男に洗脳されてしまった、としか思えない。
自分のぺったんこの胸をまさぐる手も、食われちゃうじゃないかってくらい激しく口付けてくる唇も、気持ち良くて仕方ないんだ。
「あ、ふぁ……千歳さん……気持ちぃ……」
「ふふっ。やけに積極的かと思ったら、今度は可愛いくらい素直だな」
「んぁ、あ、あ、はぁ…」
成宮先生がパチュンパチュンと腰を動かす度に、俺の口からは甘い甘い吐息が漏れた。もう随分長い時間、こうやって繋がっているのに、気持ちいい波がなかなか引いてはくれない。
最初は成宮先生に肌を晒すことさえ恥ずかしかったのに、今となっては素肌を重ねることが心地よくて仕方ない。
ソファーに組み敷かれて、女の子みたいに股を大きく開かされて……それでも飽き足らずに、俺は先生の腰に足を絡ませた。
「葵、痛くないか?」
「うん。痛く、ない……あ、んぁ……」
「痛くなんかないか……本当に気持ち良さそうだもんな」
「うん……気持ちいい……」
汗で額に張り付く髪を掻き上げてキスをしてくれる成宮先生に、俺は自分からチュウっと口付ける。
まるで硝子細工に触れるかのように自分を抱く成宮先生が擽ったくて、それが快感を助長していった。セックスする時は優しいだなんて……そんなの反則だ。
「千歳さん、あ、んぁ……なんでそんな浅いとこばっか突いてるの……?もっと、もっと奥ぅ……やぁ、そこ嫌ぁ……」
「ん?なんか文句あるの?」
優しいだなんて感動していた俺を嘲笑うかのように、成宮先生の頭からは悪魔の耳が生え、お尻には尻尾がユラユラと揺れている。
もうずっと長い時間繋がってはいるものの、成宮先生は入口をユラユラと擦るだけで、なかなか奥まで入ってきてはくれない。
イキそうでイケない……体の中で火種がグズグズと燻っているのに、なかなかそれを爆発させてもらえないもどかしさに、腰を淫らにくねらせながら泣くことしかできない。
行き場のない苦しさから解放される為に自分自身に手を伸ばそうとすれば、その手を掴まれてソファーに押し付けられてしまった。
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