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第20話 3章 地獄の日々
仙千代は義政の命令で、伽の部屋に呼ばれた。佑三は仙千代を中に入れると、外で控えている。
あの後、二人が共に犯されることはなかった。義政にとっては、佑三は男の体になっていて、あまり食指が動かない。ゆえに佑三に釘を刺せばよかったのだ。
今の義政には、仙千代はお気に入りの玩具だった。少年の体は、女の体とは違った柔らかさがある、色も白くその滑らかさは、男の体には決してない魅力だった。
そして義政には、女の体よりも魅力的だった。義政にとって女は、子を成すための者だった。加えて、正室は義務から相手をするに過ぎなかった。
欲望の解消は少年でしか成しえなった。少年の体を弄ぶから面白い。それが義政の性癖だった。そして、その欲望の解消を、思うが儘に出来る力を持っていた。
「仙! 今日はお前に良きものを持ってきてやったぞ」
いつもの下卑た表情。また今日は何をもってこられた? そう思いながら仙千代は、嫌な予感がする。
「開けて見せてやれ」
そう側仕えの者に命じると、言われた者が箱から取り出し、仙千代の前に置く。
目にした仙千代は、さすがに驚き目を見開いた。その、あまりの異様さに……。
仙千代の驚愕の表情に義政は満足げに言った。
「どうだ! これはお前のための張型だ。今まで、佑三の使い古しばかり使わせて、可哀そうじゃと思ったからな。お前のために、わざわざ作らせたのじゃ」
と、いかにも恩着せがましく言うが、むろん己が楽しむために作らせたのだった。
その男型は、赤子の拳を握った腕一本ほどの長さ太さがあり、全体に鱗がびっしりと刻まれている。しかも、それは逆向きであった。
義政が、『張型』と言ったことで、それをどう使われるかは明白で、仙千代は恐ろしさから蒼白になる。
義政は、思った通りの仙千代の反応に、益々下卑た笑いを深めて言う。
「それを、お前の中に納めるのじゃ」
仙千代は、どうしてよいか分からず、たまりかねてうつむいてしまう。
「なんじゃ、出来ぬのか? ならば、助けて欲しいか? 助けて欲しいならば、助けてやらんでもないぞ」
「申し訳ございませぬ……お助け願います」
本当は、そのような物納めたくはない。助けと言って、助けにはならない事など分かっている。だが、そう願うしかない。仙千代は消え入るような声で言った。
「では、助けやろう。わしは優しいからな。そなたら、誰ぞ助けてやれ。仙が、上手く呑み込めるように、仙の尻を広げてやるのじゃ」
「ならば、わしが」と、なかでもその持ち物の大きさを、自慢している男が仙千代に近づく。そして、有無を言わせぬ勢いで仙千代の着物をはぎ取り押し倒す。
「四つん這いになって、尻を突き出すのじゃ!」
裸体になった仙千代は、唇をかみしめながら、けだものじみた男に尻を向けたまま伏して、両膝と両手を付いた。
「何をしている、もっと腰を上げるのじゃ」
うつむき戸惑っている仙千代の腹に手を差し入れ、下肢を突き上げさせる。
仙千代は、あっという間に全てをさらけ出した姿にされる。仙千代には、もうどうすることもできない。
男は、両手で仙千代の双丘を開き、その花の蕾を露わすると、つっと指を入れる。
仙千代はその刺激に逃れようとするが、腰を掴まれ敵わない。
「我のを入れる前に、解してやらんとな」
男の指淫に仙千代は、たまらず身悶え、しどけないまでの姿をさらしてしまう。
「そろそろいいか。どうじゃ我のこれが欲しいじゃろ」
仙千代は、頭を横に振り必死に抗った。そんな、仙千代の抗いはけだものの劣情を誘うだけだった。興奮した男は、己の中心の異物をつきだすと、仙千代の蕾に一気に突き入れる。
仙千代は逃げようと、体をずり上げるが、男の手がぐっと押し戻す。仙千代は、その身に打ち込まれた剛直の大きさに身動きもできない。
胸がせり上がるような圧迫感に、仙千代は懸命に耐えるが、男が追い打ちをかけるように、激しく突き上げる。
下肢を抱えらた仙千代は、その苦悶に体をうずくまらせて耐える。
やがて、男は獣のような声で呻きながら、そのけがれた欲望を仙千代の中に、奔流のような激しさで放った。
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