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第43話 ラブラブ?

「オレらさぁ、あの颯とって聞いて、すごく心配してたんだけどさ」  そう言いながら、誠がオレを覗き込んでくる。 「なんか慧のその感じ見ると、全然平気そう。ていうか、もしかしてラブラブだったりするの?」  ラブラブって。  オレと颯の間に、その言葉を使われる日がくるとは思わなかったと、かなり憤死しそうになるのだけれど。  ああ、でも、颯、すげえ優しいんだよな。何なんだろうあれ。  今までのクールな、皮肉っぽい感じどこ行ったんだろ。いや、でも、あるんだけど、クールな感じは。でも、しゃべるとやたら優しいし、気遣ってくれるし。  しかもなんか、可愛いとか、好きとか、やたら言うんだよー!  わーん、オレ、全然ついていけないんだよー!  ……とは、さすがに、言えない。恥ずかしすぎて。  いくら長年仲良しのこいつらでも。無理だな。赤面して、倒れる。 「オレはさ、何回か颯と同じクラスになってるから良い奴なのは知ってたけど」  そう言って、健人はオレを見て苦笑い。 「慧とはよっぽど相性が悪いんだと思ってた」 「まあ。皆、そう思うよね」  それはすごく分かる。頷いてると、健人は面白そうに笑う。 「その、運命だったっていうのは、ほんとにほんとなのか?」  昴が頬杖をついたまま、斜めにオレを見て、そう聞いてくる。  この話も何回もしてるんだけどなあ。この三人、ほんとに信じてくれなかったから。噛み跡見せて、やっと納得してくれたんだよな。 「もう病院で遺伝子検査したし。確定だって」 「検査が間違ってたとかは?」 「何でそんなに間違いにしたいんだよー??」  検査云々じゃなくて、オレ、颯と抱き合ってる時、運命がいいって思ってた気がするし。  番になろうって言われて、もう死ぬほど感動してたし。  だから、運命っていうのは、おいといてもいい位、颯と番いたかっただけだけど。  別に運命っていうのが間違いだったって言われても、別に、番になれてよかったと思ってて……。  と言ったら、昴も納得するのかもしれないけど、やっぱりここらへんも、言えない。  抱き合ってる時、という最初の部分で、顔、発火してしまいそう。  昴はオレと同じクラスで一緒に居た時間が長いから、颯とのこと、なんかまだ、 心配しすぎな位に心配してる気がする。いつか分かってくれたらいいんだけど。  ていうか、オレが恥ずかしがらず全部話せたらいいのか? とも思うのだけれど。  でもまだ無理ー……! (2023/10/4) あとがき ◇ ◇ ◇ ◇ ブログに書きましたがすこしだけお休み頂きます。 こちらは途中まで書いてたのと、最近こちらは更新を多めにしてたので、これだけお知らせとともに投稿しました。 落ち着いたらまた書きに来ます。

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