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第163話 最大のきゅん ※
ゆっくり、キス、される。
緩く触れて、見つめ合う。
激しく、しないのかな……?
思いながらも、ちゅ、ちゅ、と触れて、遊んでるみたいなキスの仕方に、ふふ、と笑ってしまう。
なんか、くすぐったい。
「颯……」
その首に腕を回して、きゅ、と抱きついて、触れては離れていく唇に、自分から触れてくっついた。
離れちゃ嫌だ、と思いながら、重ねると、ふ、と笑った気配がして、颯の舌が触れてきた。ん、と声が漏れる。深く重なって、絡む水音が、ぴちゃ、と響く。ぞく、と震えると、颯の手が頭から首筋、胸へ滑った。なぞられるだけで、震える。その指が、乳首に触れると、先端を引っかくようにされてから、きゅ、と摘まれた。
「っんン」
唇の間で声が出る。
体が勝手に、刺激に震える。触られるだけで、ゾクゾクする。フェロモンはもう抑えようもなく、ぶわ、と放出されてく。
「は。ヤバ、慧……」
唇の間で囁かれて瞳を開けると、滲んだ視界の先で、颯が少し辛そうに、眉を寄せたのが、見える。
「……は、や……ん、ぅ」
呼びかけた唇を塞がれて、キスが余裕のない激しいものに変わる。息が熱い。キスしながら胸をいじってた颯が、ふと唇を離して、オレの胸に視線を落とした。
「乳首、可愛い。……ここ、気持ちよくなってきた?」
「…………っっ」
……っ……気持ちよくなってきた、ていうか、なんなら、最初から……。
とか、まだオレ一応意識ちゃんとしてるから、絶対そんなの言えない。
「舐めていい?」
うう。恥ずかしい。無理。
プルプル首を振ると、クス、と笑った颯が、下に降りていって。
乳首に舌を這わせた。
「……っ」
片方は爪で刺激しながら、片方は舌や歯で刺激してくる。しかも、ひええってなってるオレと、目を、合わせてくるから。
「~~~~ッ……っ」
ぎゅ、と目をつむった時にはもう遅くて。
あっという間に感じさせられたオレは、ぢゅ、と吸われた瞬間イっちゃって。
「ふ……っ……」
首を振って涙目のオレの涙を、親指でふき取りながら。
「かーわい……」
なんかいつもよりも余計に甘く甘く囁いてくる。ちゅ、と耳にキスされて、そのまま首筋を舐められると、びくん、と震えてしまう。
「首、弱いよな……」
ふ、と息をかけられるだけで、ゾクゾクしてきつい。
「んん、ん……っ」
ぎゅ、とシーツを握って快感を逃そうとするけど、全然意味もない。
颯が、触れてくるところ全部、気持ちいい。
ズボンと下着を脱がされて、颯を受け入れたくて、勝手にドロドロに濡れてるところに、颯が触れる。
「……ここ、すげぇ濡れてる」
ごく、と颯の喉が鳴る。こんな恥ずかしいオレに、興奮してくれてるのかと思うと嬉しいんだけど、でも、やっぱり、すっごく恥ずかしい。
颯の指が触れて、中を擦る。すぐに指が増えるのも分かる。めちゃくちゃ深くキスされて、白い世界の中で、気持ちいいって感覚だけがふわふわしてて。
「ふ……?」
キスが離されて、名残惜しくて、颯の体に縋ろうとするけど、颯が下の方に行ってしまう。
「颯……?」
上擦る声で颯の名を呼びながら、少し体を起こしたら。颯が、オレのそれを、口に含んだ。
「……っ……ん、ん、ぅ……」
颯の口に、入るとか。
……それを見ちゃうとか。もう、オレ、それだけで、ヤバくて。
「……ん……っ……」
舌を絡められて、吸われて、同時に後ろも弄られて、もう気が遠くなる。
前も後ろも気持ち良すぎて、起こした体は枕に沈んだ。叫んじゃいそうで、口を手でふさぐ。
快感が強すぎて目の前が滲む。耳がキーンとなって、ぎゅう、と目をつむると、涙が零れ落ちた。
「……は、……んん……っ」
中の気持ちいいとこを擦られて、びくん、と震えて。
感覚が、強すぎて、一瞬で、頭が真っ白になった。
「は……っ……やぁ……ン、あ」
颯の口でイっちゃった。分かった瞬間、なんか良く分からない後悔と、羞恥で死にそうになる。逃れたくて、腰を捩って、ずり上がろうとすると、腰を掴まれた。
「……っや……」
達したばかりのオレのをしつこく舐める颯に、もう、言葉も出せずに首を振っていると、颯はやっと離してくれた。ぺろ、と自分の唇を舐めてから、ぐい、と唇をぬぐう、その仕草がやたらやらしく見えて、ドキドキする。中を散々慣らしていた指は、感じるところを最後に擦ってから抜かれて――――なんか、体が勝手にビクビク震えてしまう。
「……っんン……」
最後、触れられたところ。
もっと、中、欲しい。
「……慧」
「ん、んん……?」
「腰、ひねるの……エロ過ぎ……」
抱き寄せられて囁かれて、かあっと顔に熱が集まる。
「慧の、ここらへん、すげー好き」
そう言いながら、颯が背中から腰に、すり、と触れる。
「……す、き?」
「ん。好き。……綺麗」
必死で見上げて、絡んだ視線は、めちゃくちゃ甘くて。
……体の奥が、きゅん、と疼く。
「……颯、もう、早く、シて」
「――――」
「……早く……」
涙が、勝手に滲む。
颯が好きで。好きすぎて、なんか胸、苦しい
「……慧……煽るなって言ってんのに」
は、と息をついて苦笑交じりに颯が言う。濡れてるような、熱い声。こういう時の颯の声は、腰の奥に響いてきて、辛い。
颯のを押し付けられて、ぎゅ、と瞳を閉じると、ちゅ、と頬にキスされる。そのまま、ゆっくり、中に。
「……ん、ん……」
少し引かれて、それからいきなり奥まで、突き上げられた。
「……あっ……――――……っ……!!
それだけで、オレのから精が零れる。
ゾクゾクした強烈な感覚で、何も考えられない。
ただ、気持ちイイ、だけ。
「……は、やて……んぁ……っ……」
突き入れられる度に、イってるみたいで、声が、抑えられない。
「……っ……ん……ぁっ……」
奥を突き上げた状態で、颯が、動きを止めた。
慧、と呼ばれて、目を開ける。
「――――慧……」
目を合わせると、荒い息の中で、ふ、と微笑む。
颯の手が、オレの前髪をかき上げて、「きつい?」と聞いてくる。
オレを組み敷いてる颯は、男っぽくて。本当に、カッコいい。
する、と颯の首にしがみつくと、その唇に、キスをした。
「……めっちゃくちゃ、好き……はやて……」
ああ、なんか。
「はやてが……うんめい、で、よかった……」
ぎゅ、と抱きついて、そう言うと。
ぴた、と止まった颯が、少しして、は、と笑った。
「そんなの……」
「……ぅん、んっ……」
頭を掻き抱くみたいに引き寄せられて、深く深く、キスされる。
「――――……オレはずっと、思ってる」
唇の間で囁かれて、意味をちゃんと分かって最大のキュンに襲われた時には、また颯が動き出してて。もう、心も体も、颯に全部、絡めとられたみたいな。
「……っん……ぁ、ん……っ」
突き上げられて、開いた唇をまた塞がれて、熱い舌が激しく絡んでくる。
「……っ……は や、て……」
もうなんか。
全然一回、じゃなかったような……? 颯は一回だった……??
もう途中から、ただ、気持ちイイのに翻弄されまくりで。
なんかもう。
ヤバかった。
(2024/5/18)
あとがき。
前ページ、答えてくださった皆さん、ありがとうございました♡ マシュマロもありがとうございました。
朝🐦ご希望の方もいらしたんですが、詳細ご希望の方が大分多かったので、詳細になりました。
そして「詳細にしても1ページにする」とか私ってば書いてたんですが、1ページで「さらっと」じゃなくて「詳細」って……どうすんの(・・??……と書き始めてから思いました…笑
超長い一ページになりました(๑ ̄ω ̄๑)笑
次から学祭です♡
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